ハワイ州(Hawaii)のニックネームは、 アロハの州(Aloha State)とかパイナップルの州(Pineapple State)と呼ばれています。ハワイは、マーク・トウェイン(Mark Twain)によって「どの海にも停泊している最も美しい島々の艦隊」と評されました。ハワイという名前は、ポリネシア人(Polynesians)の祖先が住んでいたライアテア(Raiatea)の旧名、ハワイキ(Hawaiki)に由来すると考えられています。人々のハワイへの移住は、4世紀から7世紀にかけてマルケサス諸島(Marquesas Islands)から北西に移動したポリネシア人によって行われます。その後、9世紀から10世紀にかけてタヒチ(Tahiti)から移住してきた第2次移民が続いたと人類学者は考えています。1970年代に始まったハワイでのカヌーや伝統的な航海術の復活は、そのことを示唆しています。しかし、ハワイとポリネシアの人々の間には、言語や文化において類似性があるのですが、ハワイ文化が独自の特徴を持つに至ったのは興味あることです。
ハワイは経済的に活発で、農業や製造業が盛んです。海洋学、地球物理学、天文学、衛星通信、生物医学の研究開発など、国内および国際的に重要な活動を行っています。「太平洋の十字路」(Crossroads of the Pacific)とも呼ばれるハワイ州は、アメリカのグローバルな防衛システムにとって戦略的に重要であり、太平洋盆地の交通の要所としての役割を担っています。また、文化の中心地であり観光のメッカでもあります。
ハワイ州の面積は、西のクレ島(Kure Island)から東のハワイ島(Hawaii Island)まで2,400kmの三日月状に伸びる8つの島と124の小島を形成する火山列島の頂部で構成されています。それぞれの火山は、太平洋プレートの通過時に、太平洋中央部の地下にある地球の上部マントルが上昇し、地殻を溶かす領域を通過し、噴出したマグマが地殻に質量を加えてできたものといわれます。
火山活動は、マウナロア(Mauna Loa)、キラウェア(Kilauea)海山の活火山を除いて休止状態になっています。マウナロアとキラウェアは、最大の島ビッグアイランド(Big Island)と呼ばれるハワイ島の最東端にあり、壮大な噴火と溶岩流が時々起こっています。ハワイで最も高い山は、ハワイ島のマウナ・ケア(Mauna Kea)とマウナロアで、それぞれ海抜4,205メートル、4,169メートルに達しています。マウナ・ケア山頂付近は天候が安定し、空気が澄んでいることもあり、世界11ヶ国の研究機関が合計13基の天文台を設置しています。