留学を考える その47 オクラホマ州—Sooner State

オクラホマ州(Oklahoma)は合衆国の真ん中より少し南に位置する州です。東はミズーリ州(Missouri)とアーカンソー州(Arkansas)に、西はニューメキシコ州(New Mexico)、南はテキサス州(Texas)、北はコロラド州(Colorado)とカンザス州(Kansas)に接しています。州都および最大都市はオクラホマシティ市(Oklahoma City)であり、タルサ市(Tulsa)がそれに続きます。

この州のニックネームは”Sooner State”といいます。和訳すれば「早者勝ちの州 」とでもしておきましょう。号令とともに我先にと土地の権利を求めて幌馬車を駆って先陣争いをしたのだそうです。中には、公式の土地所有の解禁前に、移植してきた白人たちが「ここは俺の土地だ」と勝手に宣言した者が多かったようです。こうした駆け抜けの人は”The Sooner”と呼ばれました。可笑し味があります。

州名はチョクトー族(Choctaw)の言葉でokla(赤い) と humma(人間)を合わせたものであり、「赤い人々」という意味です。もともとチョクトー族は合衆国南東部のミシシッピ川河口域に住んでいた農耕民族であったそうです。Wikipediaによると、オクラホマ州は、全米のインディアン部族のほとんどを強制移住させる目的で作られた州です。そのため、他の州に比べネイティブアメリカンの居留地(Reservation)が際だって多いのが特徴です。オクラホマ州には沢山のネイティブアメリカンの部族が住んでいます。少なくても25の言語があるということは少なくても25の部族がいるということです。

オクラホマ州は天然ガス、石油および農業の生産高が高いのが特徴です。航空機、エネルギー、輸送機器、食品加工、エレクトロニクス、通信の各産業を経済の基盤とし、天然ガス、航空機および食品の重要な生産州です。天然ガスの生産では国内第2位の州となっています。国内でも経済成長率が高く、2007年度の統計によれば一人当たり収入成長率と州総生産の成長率では国内トップクラスとなっています。油田の発見により、石油精製工業、化学工業が発達しています。

オクラホマ州は、保守的な教義を信奉するキリスト教会が多いので、”Bible Belt”と呼ばれています。その意味は、合衆国の南東中心部には多くのプロテスタントの教会、しかも伝統的な教義を大事にする教会が多いということです。いわば保守的な教理を伝統とする教会です。その象徴は、1963年創立のオラル・ロバーツ大学(Oral Roberts University)でしょう。この大学は大衆伝道者だったオラル・ロバーツが創立します。カリスマ的な伝道師であったビリー・グラハム(Billy Graham)と双璧をなした宣教師です。

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