兵庫教育大学にいたとき、教員の大学院生を連れて北米のいろいろな学校を視察してきました。ニューヨーク市にも行きました。コロンビア大学の側にある市立第165小学校が今回の話題です。
ニューヨーク市は、「4人に3人が移民であり2人に1人が英語を母国語としない」といわれています。その大半は移民がです。ニューヨーク市は、アメリカ最大の生徒数をもつ巨大な学校区です。学校は小学校から高校まで1,600校位あります。第165小学校という名称がそれを裏付けています。ニューヨーク市教育委員会のサイトを見ますと、5か国語で作られています。
コロンビア大学のあたりは、夜はあまり治安が良くないといわれていました。いわばダウンタウンんと呼ばれる地域です。第165小学校も高い塀に囲まれ、中には警官が常駐しています。このような光景は珍しくはありません。大都会のダウンタウンにある学校はたいていの場合、公立学校です。そして多くの子どもは複雑で貧しい家庭環境にあるようです。
ほとんどの小学校で英語の補習授業プログラムが用意されています。第165小学校もそうです。アメリカ社会で最低限必要とされる基礎能力を習得させるためです。そのための予算や教員の確保がいつも話題となります。学校内にはネットワークに接続されたコンピュータが揃っています。ITリテラシーは小学生にも強調されるカリキュラムです。どんなに貧しい子どもが通っている学校でもIT関連の設備はしっかりしています。ITのスタッフも必ず常駐しています。それと図書館の充実も目立つことです。
第165小学校の一学級には20名前後の子どもが学んでいます。30名の生徒などは考えられないことです。教師も様々な民族の背景を有しています。この写真の教師はユダヤ人です。自信に溢れた指導観に触れることができました。このとき、残念ながら生徒の姿は写すことができませんでした。