私は、八王子囲碁連盟(八碁連)の会長を務めて今年で3年目となります。昨年、今年とコロナ禍のためにいろいろな大会が開くことができず、市内にある10の同好会が市民センターなどで定例会を開いたり、閉じたりといった有様でした。この同好会が集まって八碁連を形成しています。
八碁連の歴史ですが、平成元年に結成されます。「八王子の碁を楽しむ老人連合」といい、略称は碁老連といわれていました。市内の8つの「寿囲碁同好会」で結成されました。碁老連の趣旨は「碁を楽しむための機会と場所を確保する」とあり、さらに「碁を通じてより良き福祉社会の建設に貢献する」という高邁な精神も掲げています。
八碁連の歴代の会長は皆さん高段者でした。会長というのは暗黙の了解で高段者が会長を務めるという慣行ができていたようです。しかし、私は例外で四段で会長になりました。なぜ会長になれたのかは、平成30年、会長に就任した第20代の会長吉澤實八段の推薦があったからです。吉澤八段の下で副会長を仰せつかりました。副会長は会長になるという慣行があります。それまで八碁連の会長は規約によって1年任期でした。吉澤会長らは、会長職が1年というのは対外的にも対内的にも短すぎるとして、総会において3年任期とすることになりました。そして私が第21代の会長に指名されたのが平成31年4月です。規約の改正により、私の会長職の任期は令和4年3月までです。
—–【盤石】——–
広辞苑(第二版)によれば、盤石とは「大きな岩、いわお、極めて堅固なこと、安定して動かないこと、とあります。稀に「バンセキ」ともいわれるとあります。元もと【盤石】は「不動明王が坐している土台」で、土台は金剛石でできているのです。囲碁は、碁石、碁盤、碁笥から成ります。【盤石】とは切っても切れないご縁があります。碁では「盤石の構え」を相手が攻めようとしてもびくともしない、という状況をさします。「盤石の基礎を築く」「盤石の体制で挑む」などのように、きわめて堅固な状態を指す表現です。ちなみに【盤石】にあたる英単語は「robust」とか 「solid」があたります。