囲碁にまつわる言葉 その8 【根拠】

平成2年9月に開かれたNTT主催の碁老連敬老囲碁大会は、参加者がおよそ100名という盛況ぶりだったようです。その年、世界アマ選手権日本代表となった三浦浩氏による大盤解説が大好評だったとあります。

NTT囲碁全国大会には、碁老連から10名の観戦招待者が参加されます。NTTは、まだまだ羽振りが良かったようです。この頃から、「ボケ防止のための啓発囲碁大会」から日本棋院や八王子市の後援を得ていきます。当時の碁老連と現在の八碁連会員の名簿を比較しています。当時の碁老連会員は今年の八碁連会員の名簿には見当たりません。時の流れを感じます。

—–【根拠】——–
「根拠」という手は盤上最大の手になる事が多いのだそうです。生き死にかかわる手は、根拠となる手のことですから、盤上で最大の手となるのは頷けます。「根拠を持つ」ということは、単に生きることとはまた違います。「生きる」ということと「逃げる」ということを見合いにする状態が「根拠を持つ」ということです。しかし、取られなければ平気と思っていると、後々逃げ回ってしまう羽目になります。

根拠を確保した展開

スポーツならフォーム、歌なら姿勢、芸術ならイメージ力、論文ではデータが根拠にあたるものです。それらの基本があるからこそ柔軟に対応したり、論理を展開することができるのです。根拠のある強い石の例は、二間ビラキや星の形をした姿です。