心に残る名曲 その九十 ドビュッシーと「月の光」

クロード・ドビュッシー(Claude Achille Debussy)は, 1862年生まれのフランスの作曲家です。早速ですが、ドビュッシーの音楽といえば、誰もが「月の光」(Clair de Lune)というピアノ独奏曲を想い浮かべるだろうと察します。

 ドビュッシーは、パリ郊外の農村で生まれます。家庭は代々農業や手工業に従事した庶民のこです。経済的にも情緒的にも貧しい少年時代をすごしたようです。パリに移ると家にあった旧いピアノの前で夢想に耽ったとか。

1872年にパリ音楽院に入学し10年余りをすごします。「牧神の午後への前奏曲」という10分ほどの管弦楽品を書きます。それが出世作となります。1884年にフランスの奨学金付留学制度「ローマ賞(Prix de Rome)」を受賞し、イタリアのローマへ1885年から2年間留学しています。「月の光」は「ベルガマスク組曲 」(Suite Bergamasque)の中の第3曲です。「Bergamasque」とはイタリア北部のベルガモ地方のことのようです。

その他、代表作に交響詩の「海」という海の情景を表した標題音楽もあります。「夜想曲」(ノクターン)などにみられる長音階や短音階以外の旋法など、伝統になかった音を生みだそうとしています。「牧神の午後への前奏曲」ホ長調もそうです。その曲想は、印象主義音楽といわれ、自然を音で象徴しようとする音楽の絵画のような雰囲気をかもしています。「印象派」と呼ばれたドビュッシーは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて最も影響を与えた作曲家といわれてます。

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