「幸せとはなにか」 その11 チャーリー・ブラウンの仲間たち

チャールズ・シュルツ(Charles M. Schulz)の漫画に登場するのがピーナッツ(Peanuts)の仲間である。この漫画は、1950年に新聞に掲載されるようになり、やがて全世界で読まれるようになる。子供はもちろん、大人にも読者が広がる。筆者もピーナッツの本で英語を学んだ。特に、会話のなかにでてくる俗語や表現は、後に米国で生活していて役だったものだ。

ピーナッツは別名「Good Ol’ Charlie Brown」とか「Charlie Brown」と呼ばれる。ビーグル犬のスヌーピー(Snoopy)の飼い主がチャーリー・ブラウン(Charlie Brown)。やさしくてまじめで憎めない。友達想いは人一倍深い。チャレンジ精神も旺盛である。特技はビー玉で趣味は野球。彼は選手兼任監督を務める。そのチームは負けてばかりだ。いつも肝心なところでポロリをやって仲間からひどく野次られる。皮肉にも彼がプレイしない試合は勝つ。

チャーリーの仲間だが、スヌーピーは、スポーツ万能で趣味は小説を書くこと。小屋に寝そべって瞑想するのが好きな犬だ。ルーシー(Lucy)は、チャーリーが蹴ろうとする瞬間にボールを引っ込めてしまうちょっとお茶目な女の子。ライナス(Linus)はルーシーの弟で、仲間うちきっての知性派。トレードマークは「安心毛布」である。サリー(Sally)はチャーリーの妹でちゃっかり者だが、ライナスに夢中。シュローダー(Schroder)は、ベートーベンの曲を弾く小さな音楽家。ピアノに寝そべって聴くのがスヌーピの得意なポーズである。

作家、シュルツの眼差しは、子どもと動物にとても暖かい。小さな者、弱い者の側からピーナッツは大人の世界を見つめる。子どものできない、困ったという心の悩み、葛藤をどう乗り越えるかを一貫したテーマとしている。大事な仲間の喜び、哀しみ、不満をスヌーピーと共に味わうチャーリー・ブラウンである。

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