【話の泉ー笑い】 その三十八 「話の泉」 その3 知的な推理ゲーム

「話の泉」は、わが国のクイズ番組の嚆矢であり、知的な推理ゲームとして定着し18年間873回続きます。ラジオが全盛期の頃です。そこには、クイズ番組を面白くする要素がありました「話の泉」に含まれる構成要件は次のようなものです。
1 リスナーを巻き込む    本番組の場合は問題投稿・公開放送とする
2 クイズをしている人を見せる   本番組では解答者と司会者の軽妙なトークをいれる
3 難問奇問を選定する   問題のジャンル調整しリアクションのとりやすい問題を選ぶ
4 名司会者を配置する   回答を引き出す助けもする

話の泉-公開放送

今、思えば現在ではわざわざ指摘する必要がないくらい当たり前な構成要件です。ですがテレビと違いラジオ番組ですから、リスナーがイメージを形成するような質問と応答であることが大事でした。聴覚からの情報によって、いかにして笑いを形成するかに関して番組製作者と司会者は苦労したことと察します。

問題は全国から募集し、集まった問題を番組製作者らがしぼります。公開録音の前日に司会者と番組製作者でそこからが13通位を選びます。一般常識、文芸、スポーツ、音楽、科学、社会、地理、歴史など、あらゆる分野に平等に行きわたるように按配したようです。放送されるクイズ問題に正確を期するために、事実関係を確認する「ウラ取り」をしたかどうかです。今のように正確さや厳密さが求められることからすると、放送直前に「ウラ取り」するというのは考証が不足するという懸念が浮かびます。