アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その47 『Little Rhody』とロードアイランド州

全米50州の中で面積が最小の州であり、神奈川県と同じくらいの面積の州です。そのため、州の愛称が「Little Rhody」となっています。1636年に神学者ロジャー・ウィリアムズ(Roger Williams)が「慈悲深き摂理(Providence)」によって、この土地を見出したときに名づけたと記録されています。ウィリアムズらは、ナラガンセット族(Narragansett Tribe)から贈られた土地にコロニーを設立します。ウィリアムスはマサチューセッツ州でピューリタンに追放されてロードアイランド(Rhode Island)に到ったのです。1647年、ロードアイランドの植民地はプロビデンス(Providence)と合併し一つの政府となり、良心の自由が改めて宣言されます。この地域はその信条のために迫害された人々にとって安全な天国となり、バプテスト(Baptists)、クエーカー(Quakers)、ユダヤ教徒(Jewish)その他が平和と安全の良心に従ってこの地にやってきたのです。

Pawtuxet Village, Rhode Island.

ウィリアムズはナラガンセット湾(Narragansett Bay)にある他の島々にも美徳に関した名前とします。たとえば、ペイシャンス島(Patience Island)(忍耐)、プルーデンス島(Prudence Island)(分別)、ホープ島(Hope Island)(希望)といった島々です。仲間の開拓者達と「公共の事項」における多数決原則と「良心の自由」を定めた平等主義的憲法で合意を形成した神学者です。政教分離という国家と宗教団体の分離の原則を貫く神学者でもありました。

Cliff Walk, Rhode Island

ロードアイランドでは1652年5月18日に北アメリカで初めて奴隷制度を違法とする法律を可決したことで知られています。また債務による収監や極刑を廃止する法律を成立させ、さらに1652年3月に、黒人および白人双方の資産としての奴隷制を廃止したことでも知られています。