音楽の楽しみ その7  合唱曲の数々 「戦場のピアニスト (The Pianist)」

音楽と権力、音楽とプロパガンダ、そして音楽の普遍的な価値のようなことを映画を通して考えます。「戦場のピアニスト (The Pianist)」という名作です。監督したのはローマン・ポランスキー (Roman Polanski ) 。この映画も音楽が主要なキャストとなっています。ショパン (Frederic Chopin) などの曲が流れます。、戦時中ポランスキーはホロコスト(Holocaust) を経験し肉親をアウシュビッツ (Auschwitz) で亡くします。

1930年代後半。舞台はポーランド (Poland)のワルシャワ (Warsaw)です。ユダヤ人であるシュピルマン (Wladyslaw Szpilman) はピアニストとして活躍していました。しかし1939年9月、ナチス  (Nazi)はポーランド侵攻を開始、シュピルマンが働くラジオ局は破壊されます。そこから脱出したシュピルマンは混乱の中で友人の妹ドロタ (Dorota) と出会います。

ポーランドの戦況は悪化します。ワルシャワはドイツ軍に占領され、親衛隊と秩序警察による過激な弾圧が始まり、ユダヤ人はダビデの星の腕章をつけることが義務付けられます。そして1940年後半には、ワルシャワ・ゲットー (Warsaw Ghetto) に押し込められます。ある日、シュピルマンとその家族はその他多くのユダヤ人と共に親衛隊の命令で、トレブリンカ (Treblinka) の絶滅収容所 (Extermination camp) 行きの列車に乗せられます。シュピルマンだけは知り合いのユダヤ人ゲットー警察署長の機転で救われその場を逃れます。家族との永久の別れです。

シュピルマンは、ゲットー内で強制労働を課せられます。ここでシュピルマンは生き残ったユダヤ人たちが蜂起の準備をしていることを知ります。仲間の配慮で倉庫番や食料調達の仕事に回されます。シュピルマンは蜂起への協力を志願し、食料調達の立場を利用してゲットーへの武器の持ち込みを手伝うのです。そんなある日、食料調達のため街に出かけたシュピルマンは市場で知人女性のヤニナ (Janina Bogucki)を見かけ、彼女を頼ってゲットーの外に脱出することを決意します。

ゲットーを脱出したシュピルマンは、反ナチス地下活動組織に挺身するヤニナとその夫アンドレ (Andrzej Bogucki)に匿われて、ゲットーのすぐそばの建物の一室に隠れ住みます。ほどなくワルシャワ・ゲットー蜂起 (Warsaw Ghetto Uprising) が起こり、シュピルマンは部屋の窓からレジスタンスとドイツ軍との激しい交戦を目の当たりにします。だが蜂起は鎮圧され、ゲットー内の大半の人が殺されてワルシャワは報復として完膚なきまで破壊されるのです。

ある日、廃墟の中で食べ物をあさっていたシュピルマンは缶詰を発見します。何とか開けようと悪戦苦闘していたところにドイツ軍将校ホーゼンフェルト (Wilm Hosenfeld) に物音で見つかってしまいます。ホーゼンフェルトはシュピルマンを尋問し、ピアニストであることを知ると何かを演奏するように命じます。ショパンのバラード一番ト単調 (Chopin’s Ballade No.1 G Minor) を弾くと、その見事なピアノの腕前にホーゼンフェルトは、密かにシュピルマンに食料を差し入れます。包みの中にはライ麦パンと共に缶切りが添えられているというプロットです。

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