【話の泉ー笑い】その六 エスニックジョーク その2 ロシアの小咄

国々の文化が理解できるようになれば、海外ドラマや洋画を見た時に外国人の笑いのツボがわかるようになります。感覚的にわかるというよりは論理的にわかるというレベルです。笑いの違いは文化の違いなので、これはいささか仕方ありません。もちろん第一は、語学の問題があります。相当勉強していないと外国語での笑いは理解しにくいことがあります。第二が文化の違い、そして第三が笑いの構造の違いです。この三つを知っていると笑えること請け合いです。

ロシア人ほどジョーク好きの民族はいないといわれます。「ソ連が残した良き遺産はジョークだけ」という人もいます。ロシアではジョークのことを「アネクドート」(anekdot)。政治的で滑稽な小咄です。ナンセンスなQ&A式ジョークがよく知られています。ぎゃははって笑えるのはアメリカンジョークかもしれませんが、深いのはロシアの「アネクドート」。以下、日本語で紹介されているいくつかの「アネクドート」です。

◆モスクワの赤の広場で、ウォッカを飲み過ぎた酔っ払いが叫んでいた。
<プーチンは大バカ野郎だ、プーチンは大バカ野郎だ!> 
たちまちのうちにKGBが飛んできて酔っ払いは連行されていった。即日裁判で、禁固22年が言い渡された。その内訳は、2年が元首を誹謗した罪、20年が国家の機密を暴露した罪であった。
酔っ払いが1年目の刑期を終えた頃、プーチンがアメリカを公式訪問した。まもなくこの酔っ払い男は釈放された。それは国家機密がもはや機密ではなくなったからだ。
◆「プーチンの政策の本質とは何か? 進歩か、それとも欺瞞か?」  
 「それは欺瞞の進歩だ」
◆「ロシア式ビジネスって何か?」 
 「ウォッカのケースを盗んで、売って、その金で飲むことだ。」
◆「10月革命は何を市民にもたらしてくれたのか?」 
  「以前は金持ちは店の正面から入り、市民は裏口から入った。今では市民は店の正面から入り、金持ちは裏口から入る」
◆ロシアの学説 「アダムとイブはロシア人だった!」
「着るものもなく、移動も許されず、食べるものはリンゴだけ、まさにロシア人のことではないか。」
◆プーチンがクレムリンのトイレに入ると、こんな落書きがしてあった。
  「プーチンの人殺し」  プーチンは「プーチン」のところを「チェチェン人」と書き換えてトイレから出た。
◆KGBのイワンとドミトリーの会話。
  「本当のところ、わが国の上層部についてどう思うかい?」
  「君と同じだよ。」
  「やっぱりそうか・・・・・・。悪いが君を逮捕するよ。」
◆スターリンが船遊びをしていて、川に落ちて溺れた、それを近所の農民が助けた。
   そして、スターリン「何かしてほしいことはあるか」
   農民「へい、わたすが、殿下を助けたことを内緒にしてくださいまし」

スターリンの葬送狂騒曲


◆スターリンが占い師に尋ねた。
  「私の寿命はどれくらいだ?」
  「わからない。しかし、おまえは最も大きな祝祭日に死ぬだろう」
  「それはいつだ」
  「おまえが死ぬ日がそうだ」
◆ソ連の戦車マニュアル
  ① 我が祖国の技術を信じよ
  ② 性能に疑問が生じた時は①を読め
◆ソ連の工業化はめざましく発展した。
  もうすぐソ連の殆ど全ての椅子が電気イスになることだろう。
◆BBCの特派員とブレジネフとの会話
  特派員「ソビエトでは労働者の生産性に何か問題はございませんか?」
  ブレジネフ「どいつもこいつも働いているフリばかりしておる」
  特派員「そういう労働者に、どう対処していらっしゃいますか」
  ブレジネフ 「彼らに賃金を払うフリをしておる」

Anekdot