対話はいうまでもなく、相手とのやりとり。そこで勧めしたいのは、相手とのやりとりを最低5回くらい続けることである。やりとりとは「ターン」ともいわれる。ターンには、相手に逆に質問することも含まれる。「あなたの質問の意味がわからないので、別の表現で説明して」というリクエストも含まれる。
対話でのタブーは「I don’t know.」という発言だ。これは「自分には関心がない」と同じこと。I don’t know.で終わればそれで対話は終了。それ以降は相手にしてくれない。「I don’t know about it, but I know ,,,,,,,,,,,,」というように関連した話題にもっていくこと、つまり相手を自分のペースに引きづり込むことが大事である。「お前はどう思うか?」と相手の回答を求めることがターンを増やし、対話を深めることにつながる。
外国人は、会話の中でしばしば「I mean,,,」「Let’s see,,,」というフレーズを使う。これは、「それは、、つまり、、」とか「たとえば、、」という対話のつなぎのようなフレーズである。「、、、、because」という表現もそうだ。相手は理由を説明したり、こちらの意図を知りたいのである。これは文章を繋ぐ「修辞(rhetoric)」といわれるものである。別の言い方をすることによって相手の質問に答えられるようになると、対話が充実するのは請け合いである。
修辞となる単語を使い、対話を引き延ばしていくこと、結果として話題が広がり対話が深まるのである。対話の上達の秘訣は決して難しいものではない。