娘は念願の看護師として本日6月1日より働く。どのようにして職を探したのかを訊いたのだが、面白い話をしてくれた。仕事を探す過程でいろいろと周到に準備してきたこと、交渉術のようなことである。以下は娘が語ってくれたことである。
就職活動にあたっては、まず指導教官に相談して、レジュメ(resume)、レファレンス(references)を作ることから始めた。レジュメはいわば履歴書のようなものである。彼女は、既にウィスコンシン大学で生物学で学士号をとり、ジョージ・ワシントン大学(George Washington University)で公衆衛生学の修士号を取得している。そうした教育歴の他に、教会での活動歴、NPOでのボランティア、また大統領選挙のボランティア活動なども事細かに記入した。
レファレンスは身元保証人とか指導教官などの氏名や役職、連絡先などを記したものである。所属する牧師やボランティアをしている学校の校長などを加えた。雇用しようする者が、本人の能力や資格、リーダーシップなどを確認するために問い合わせるのである。雇う側にとってレファレンスは大事な情報だ。
娘は、指導教官から面接の仕方を学んだ。特に待遇面での交渉に必要な知識である。「看護師の初任給は通常、自給24ドルくらいだが、あなたは28ドルを貰える」と云われた。面接では、最初に24ドルを提示されたという。しかし、自分の教育歴や諸経歴をもとに娘は28ドルを要求した。交渉の末に27ドル50セントで折り合いをつけた。医療保険や有給休暇も双方が了承して決まった。
彼女は働くところは、マディソンの東隣にあるジェファソン・カウンティ(Jefferson County)という人口84,000の小さな自治体である。ウィスコンシン大学ホワイトウォーター校(UW-Whitewater)がある。主に貧しい人々やお年寄りなどの家庭を回り、健康上の相談に乗る。当然、ソーシャルワーカーや理学療法士、医師などと連携して仕事をするという。