州都ハートフォード(Hartford)での特別支援教育の学会で訪ねたことのある州です。合衆国北東部にあるニューイングランド地方では最南の州がコネティカット州(Connecticut)です。Connecticutとはモヒガン族(Mohegan) の言葉で、「長い川が流れる土地」という意味です。イギリスから最初に独立した13州のうちの一つで歴史のある州です。そこで愛称が「Constitution State」、又の愛称は「ナツメグの州」(Nutmeg State)となっています。1787年の合衆国憲法制定会議において、コネチカットが重要な役割を果たしたということから付けられたようです。コネティカット州の北隣りがマサチューセッツ州です。
最初に入植したヨーロッパ人はオランダ人貿易商で海洋探検家のエイドリアン・ブロック(Adriaen Block)です。1614年に探検した後、コネチカット川(Connecticut River)を遡り、現在のハートフォード、ダッチポイント(Hartford Dutch Point)に砦を築きます、「希望の家」(オランダ語: Huis van Hoop)と呼んだといわれます。その後、マサチューセッツ湾植民地住民で清教徒であったジョン・ウィンスロップ(John Winthrop) が、1635年にコネチカット川河口のオールドセイブルック(Old Saybrook) に新植民地を設立する許可を得ます。これが後にコネチカット州をつくり上げることになる3植民地の始まりとなります。ウィンスロップはその後、マサチューセッツ湾植民地知事となります。
19世紀になって、繊維工場の立地によって工業化が進みます。ジェットエンジン、ヘリコプター、原子力潜水艦、ベアリングなどの工業生産が盛んです。伝統的な産業は金融業であり、ハートフォードには保険会社が集中し、フェアフィールド郡のヘッジファンド(hedge fund)も有名です。ヘッジファンドとは、金融派生商品など複数の金融商品に分散化させて、高い運用収益を得ようとする代替投資の一つです。「お金持ちだけが買える投資信託のようなもの」とも揶揄されています。ゼネラル・エレクトリック(GE)やゼロックス(Xerox)などの本社があります。