アイオワ州での党員集会(Caucus)が始まり、アメリカの大統領選挙が始まりました。党員集会は予備選挙とも呼ばれています。大統領候補を決める代議員を選ぶ集会のことです。大統領を選ぶ道のりは長く厳しいようです。候補者も家族も支持者も大変だろうと察します。まるで二年間のマラソンレースのようです。候補として名乗りをあげますが、途中でほとんどの候補が脱落していきます。
私の家族も大統領選挙運動に関わったことがあります。1988年の選挙では共和党のジョージ・ブッシュ(George H. Bush)と民主党のマイケル・デュカキス(Michael S. Dukakis)が党大会で指名され争いました。この選挙では次女がウィスコンシン大学在学中にデュカキス陣営の運動員として応援しました。今は、合衆国は高校生も選挙運動をやっています。
デュカキスが敗れたのには理由があります。ブッシュは第二次大戦中に海軍に入隊し、魚雷搭載の爆撃機の乗員として参加します。日本軍の対空砲火を浴びて撃墜されますが救助されます。他方、デュカキスは陸軍に入隊し韓国で2年間駐留した経験があります。一般のアメリカ人にとってはこの二人の軍歴を比べて投票したはずです。大統領になるためにはこうした過去の経歴も大事なのです。
現在、名乗りを上げているほとんどの候補者は上下両院の議員とか州知事です。弁護士資格の肩書きも優位になります。さらに出身民族や宗教なども候補者資格の要素となります。通常、アフリカ系とかアイリッシュ系、カトリックの人々はアメリカ社会ではマイノリティ(minority)です。オバマ大統領(Barack Obama)やケネディ大統領(John Kennedy)などはそうですが、当時はマイノリティのハンディを克服するほどのカリスマ的な資質とマイノリティに対する好意的な状況が、国中にあったものと考えられます。
アイオワの次の党員集会は2月9日、東部のニュー・ハンプシャー州(New Hampshire)で予定されています。
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