保護者参加とインターネット機能の活用

本e-iepシステムは、特別支援教育では先進的なイギリスやアメリカなどに出向きそのエッセンスを大量に取り込んでいます。インターネットを通して学校、保護者および関係者が密接に結びつき、障がいがある生徒の支援をする環境がすでにでき上がっているこうした国の状況を反映させてシステムが開発されています。

2011年、やっと各先生にパソコンが配布されるようになった日本国内の学校の事情から見ると本システムは、「父兄参加の個別の教育支援計画づくり」というコンセプトは少し進みすぎているのやもしれません。実際、前述の海外事例では、仮に情報漏えいなどが発生した場合は保険会社が費用の弁済を行うような社会認知もあり、これが無い国内とはインターネット環境の利用で大きな差があるのも事実です。しかし、今やインターネットは社会の公器のようなものです。利用を恐れてはいけません。

最近はe-iepシステムへご興味を持っていただく方もぼつぼつ増えて、教育委員会単位で検討しているところもあります。インターネットの活用や父兄参加という概念は新しいことです。このシステムが持っている機能は、この概念を色濃く反映しています。個別の教育支援計画作成はインターネット上における協同作業であることを強調しています。

また、2007年度当時、「個別の指導計画および個別の教育支援計画」の使い分けがはっきりしていなことがありますが、本e-iepは個別の指導計画に特化して設計されていることも強調します。「個別の教育支援計画」 は幼稚園、小学校、中学校、高校にまたがる壮大な計画ですが、現状の学校教育制度においては、全く絵に描いた餅です。
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