懐かしのキネマ その15 休憩—Intermission

奇跡のような出来事の話題です。私の長男は家族とボストンから西へ60マイルくらいのプリンストン(Princeton)という田舎町に住んでいます。彼はマサチューセッツ州(Massachusetts)第二の都市ウースター(Worcester)にあるイエズス会系の大学で教えています。嫁のケート(Kate)は近くの小学校で教師をしながら童話を書いています。長男夫婦には2人の息子がいて、その長男はボストンの大学の2年生、次男は9月からウースターの工科大学で学びます。この次男に起こった話です。

彼は、週末に近くのスーパーマーケットでアルバイトをしています。先日サービスステーションで車にガソリンを入れて帰りました。家に戻ってから財布がないのに気が付きます。財布には現金、運転免許証、デビッドカード、COVID-19ワクチン接種証明などを入れていました。急いでサービスステーションに戻り、事務所に届け物がないかを確かめましたがありません。

それから暫くして、1人の男性が次男の家にこの財布を届けにきました。免許証の住所から辿ってきたのです。男性は、ハイウエイの出口にこの財布が落ちていたのに気が付いたというのです。次男は、ガソリンを入れるとき、財布を車の上に置き忘れたのです。暫くそのまま走り、ハイウエイの出口のカーブで財布がずり落ちたようです。この男性は、「MAPFRE INSURANCE」という保険会社の社員で、たまたま通りがかりで次男の財布を見つけたというのです。

このエピソードを嫁のケートは、先日Facebookで紹介します。そうするとこの男性の行為に53のコメントが書き込まれ、どれも驚きの感想となっています。私もコメントをすべて読んで、即座に「アーメン、この男性はアメリカの良心だ」と書き込みました。男性の写真を紹介しておきます。他のコメントの中に、15年前に落とした財布を150マイルも運転し届けてくれた人がいた、というのもありました。