囲碁にまつわる言葉 その20 【純碁】

碁もいろいろな楽しみ方があります。九路盤、十三路盤、そして正式な十九路盤での対局です。そして、純碁という碁の楽しみです。純碁はなんと盤面に置かれた石の数で勝敗を決めます。眼の数ではありません。ただし基本ルールは囲碁と同じです。石が取られないように着手禁止点を2つ残しておく必要があります。離れた所に眼を二つ作ることです。

—–【純碁】——–

純碁の終局図


純碁とは、石埋め碁とも呼ばれ、囲碁の入門用としてプロ棋士の王銘琬が提唱し囲碁のルールを母体としたゲームです。囲碁のゲーム性を保ったままルールを簡明化したものであり、これから囲碁を覚えようとする者がより理解しやすいものとなっています。最初のぶつかり合いが、勝敗を決めます。最終的に、二眼を作ることが肝要です。陣地の境界を自分に有利になるように決めます。

純碁のルール
基本的なルールは通常の囲碁に準じますが、次に挙げるような違いがあります。
石の数を競う
通常の囲碁では、それぞれ地の大きさからアゲハマを引いた目数を比較して勝負を決めますが、純碁では、最終的に盤上に置かれている石の数だけを比べます。盤上の石が置かれていない空所や、アゲハマの数は勝負の判定材料にはなりません。
地の概念がない
終局時、盤上の空所は勝負に直接関係しません。そのため通常の囲碁とは異なり地をいくら囲っていてもそれだけでは点数にはなりません。点数にするためには、通常の囲碁で言う自分の地を埋めていく作業をします。
死活の判定がない
死んでいる相手の石は、終局前に明示的に打ち上げます。終局時に盤上に残っている石は、どのような形であれ点数に数えられます。純碁の勝負の結果は、大抵の場合、通常の囲碁に切り賃のルールをつけた場合の結果とほぼ一致する。