ウィスコンシンで会った人々 その11 自家製造の葡萄酒と麦酒

娘の旦那は連邦政府の研究機関で働いている。材木やチップの研究をしているようだが、詳細な研究内容は聞いたことがない。研究施設はウィスコンシン大学に隣接している。

彼は自宅で赤葡萄酒と麦酒を作っている。それがまた香りといいコクといい素晴らしい出来なのである。特に葡萄酒は自分でラベルを作りそれを瓶に貼り付けている。「Reiner Brewery Co」などと茶目っ気のある会社名としている。Reinerは彼の姓。葡萄酒は隣近所や友達に進呈している。もちろん値段を付けているわけでない。

ウィスコンシンでは自分で飲む分の葡萄酒と麦酒を作ってよいことになっている。自宅での作り方は本やネット上で沢山紹介されている。旦那は、自宅の地下で作業している。いろいろなキットを購入し、注意深く醸造している。特に温度管理は大事だという。そのために、温度センサーも買い自動で温度と湿度を管理している。

麦酒の苦味、香り、泡を出すホップはウィスコンシン州でも沢山獲れる。それもあって、ウィスコンシンでは多くの麦酒が作られ販売されている。葡萄酒だが、主として黒ブドウや赤ブドウを原料とする。その成分が販売されている。葡萄酒渋みの成分であるタンニンを多く含み長期保存が可能である。「Reiner Wine」は実に濃厚な風味のものに仕上がっている。

英語の表現で「Do It Yourself Fan」というのがある。「自分で出来ることは自分でする」という意味だが、自宅の改装工事、電気、水道などの工事、車のメインテナンスも自分でやることが多い。そのために道具も揃えている。長男の家のガレージも道具が揃っていて多くのことを自分でやっている。葡萄酒と麦酒も自分で作り楽しむのは面白い文化である。

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