【話の泉ー笑い】その十三 British Joke ブリティッシュ・ジョーク その3 まとめ

イギリスのユーモアは、日常生活の不条理を狙った風刺の要素を強く含んでいるといわれます。共通の中味として、毒舌、侮辱、自虐、駄洒落、陰口、機知、イギリスの階級制度のタブーなどがあります。これらはしばしば、イギリスのユーモア感覚全体にある鈍感、皮肉、ぶっきらぼうといったデッドパン(Deadpan)な表現を伴うといわれます。デッドパンとは、「ある事の可笑しさに対して「何とも思っていない」または「何も感じていないよう」に無表情で反応する喜劇」の一種です (Wikipedia)。意図的でないものとして使われ、ドライ・ユーモア(dry humour)、乾いたユーモア、とぼけたユーモアともいわれます。ジョークはあらゆる話題に及び、そのテーマに制約はありません。

Charlie Chaplin

ドライ・ユーモアは知識人やインテリのユーモアと混同されることが多いようです。台詞や身振りから笑うのではなく、観客が台詞、身振り、文脈の中から笑いを探さなくてはなりません。分からなければ笑えない。他方、デッドパンという言葉は無表情という身振りに限定して使われ、ブラックコメディ(Black Comedy)とかポーカーフェイス(Poker Face) もあてはまります。笑っている時よりも無表情のほうが観客に受けが良いようです。世界中から愛されたコメディアン、チャーリーチャップリン(Charles S. Chaplin)の無声映画がその代表です。イギリスにはテレビでの多くのコメディシリーズがあります。そうした作品は海外の視聴者にも受け入れられ、イギリス文化を代表するかのように国際的に浸透しています。

Sir Charles Chaplin