留学を考える その56 ヴァモント州—Green Mountain State

ヴァモント(Vermont)州はアメリカ合衆国北東部のニューイングランド(New England)地方の内陸にあります。北はカナダのケベック州(Quebec)に、東はニューハンプシャー州(New Hampshire)、南はマサチューセッツ州(Commonwealth of Massachusetts)、西はニューヨーク州(New York)に隣接しています。州都モントピーリア(Montpelier)は全米で最も小さい州都といわれています。最大の都市はバーリントン(Burlington)なのですが、この町も全州の中での最大の都市を並べてみると最も小さい都市といといわれています。少々可笑し味があります。それだけ小さい州というわけです。バーリントンはカレッジ・タウンと呼ばれるほど大学が集まっています。

ヴァモント州最大の産業は観光です。畜産業も盛んです。観光客の多くはインターステート(IS)で数時間の距離にあるニューヨークやボストンからやってきます。豊かな自然を売りにしてスキー、サイクリング、キャンプ、フィッシングの鱒釣りなどが盛んです。秋はりんご狩りなどに大勢の観光客が訪れます。この州で忘れられないのはメープル・シロップ(Maple syrup)の生産です。全米で最大の生産量を誇っています。サトウカエデの樹液を集めて精製します。シロップの琥珀色は薄いほど高級となります。メープル・シロップは熱いワッフルやパンケーキなどにかけてバターと一緒にいただくと最高ですね。

州の多くは山岳と森林で占められています。気候は内陸性ですから夏は暑く、冬は相当「しばれ」ます。ニューイングランドの紅葉は格別です。州の愛称は「Green Mountain State」でこれがライセンスプレートに書かれています。プレートも緑色でこだわりを感じます。

かって家族と一緒にカナダを旅してからモントピーリアを通りました。小さな議事堂のロタンダ(rotunda)といわれる中央のドーム内は州の博物館となっています。小さなバーモントの歴史は、イギリスからの独立をヴァモントが宣言した1777年以来の州つくりと大自然との共存の歩みといえましょう。

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