またの名をイブ(Eve)。彼女は旧約聖書の最初の書、創世記 (Book of Genesis) に出てきます。 創造という神話のような世界ですが、最初に登場する女性がエバです。イスラムの世界では、彼女はアダム (Adam) の妻とされます。Eveという名は、生きもの (living one)とか 命の源(source of life)という意味です。ヘブル語の「Eve」 とはアラビア語の蛇(snake)に類似するというのですから興味あることです。
創世記によりますと、神は最初の人間アダムを土の塵から造ったとあります。アダムとはヘブル語の「Adama」、「土」という意味です。最初の男女の一組を「神にかたどって創造した」というのです(創世記1:27)。「神にかたどって」とはどのような生きものも大切な存在であり、神の豊かさを現す必要があるということです。これが聖書の人間観です。他方、バビロニア人 (Babylonians)は、人間は神の奴隷であると考えます。聖書では人間は被造物の支配者として描かれます。
神はエデンの園(Garden of Eden)でアダムを眠らせそのあばら骨から女を作ります(創世記2:22)。神はアダムとその妻エバに「産めよ、増やせよ、地に満ちて地を従わせよ。海の魚、空の鳥、地に動く生き物をすべて治めるよ」と命じます(創世記2:28 )。エデンの園には命の木と善悪の知識の木という特別な木が生えています。不幸にもアダムは蛇の嘘を信じたエバから禁断の実(Forbbiden fruit)をもらいそれを口にします(創世記3:6 )。ために子孫は死すべき運命を背負うとされます。これが原罪 (Original sin)で、やがて人間は原罪で苦しめられていきます。
エバを誘惑した蛇を断罪した神は次にエバに対して二つの罰を科します。出産の際に苦しむこと、夫によって支配されることです。アダムもまた死すべき運命と、報われない厳しい肉体労働を宣告されます(創世記3:16-19 )。
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