アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その39 『Empire State』とニューヨーク州

ニューヨーク州(New York)の歴史です。現在の「金融の聖地」、ウォール街を含むマンハッタン島(Manhattan)の一部は先住民族から購入され、1600年代にオランダ人によって開拓、植民地化されていきました。1625年にアムステルダム砦が造られ、オランダのアムステルダムをもじってニュー・アムステルダム(New Amsterdam)と名づけられました。やがてイギリス人が統治するようになってからは当時の国王の弟であるヨーク公の名をとって「ニューヨーク」になりました。州都はアルバニー(Albany)、そしてアメリカ最大の都市がニューヨークです。州の愛称は「帝国の州」(Empire State)となっています。

マンハッタンを含むニューヨーク市を離れると自然が広がり、約4,000にも及ぶ湖や150の州立公園、27の国立自然公園があります。広大な保護森林もあります。酪農も盛んです。州の中部から西部にかけてはアルゲイニー山脈(Allegheny Mountains)の台地が広がり、カナダと五大湖、そしてエリー湖(Lake Erie)からオンタリオ湖(Lake Ontario)に流れるナイアガラ川にある滝「世界の七不思議」の1つともいわれるナイアガラの滝(Niagara Falls)に接しています。滝の浸食スピードは年間3センチメートルといわれています。カナダのトロント(Tronto)から車で2時間のところにあり、私も一度ヘリコプターで15分間の滝の上空を楽しみました。

Metropolitan Museum

世界の誰もが知っている摩天楼と、ここをわが街と呼ぶ840 万の人々。ニューヨーク市は多様性と刺激に満ちた街です。テレビや映画でおなじみの名所から、まだあまり知られていないとっておきのスポットまで魅力は尽きません。ブロンクス(Bronx)、ブルックリン(Brooklyn)、マンハッタン、クイーンズ(Queens)、スタテンアイランド(Staten Island)の5区それぞれに独特のカラーがあり、各地区にもその場所ならではの個性があります。

金融の聖地ウォール街、国際連合本部ビルなど、世界の政治経済に重要な影響を与えるものから、自由の女神像、エンパイアステート・ビルディング、世界三大美術館の1つであるメトロポリタン美術館(Metropolitan Museum)や近代美術館、ブロードウェイ(Broadway)、タイムズスクエア(Time Square)、カーネギーホール(Carnegie Hall)など、世界的に有名な観光名所を並べたらきりがありません。特にセントラルパーク(Central Park)にほど近いメトロポリタン美術館は、世界五大美術館の1つです。300万点を超える収蔵品があり、エジプト、ギリシャ、ローマ、ヨーロッパ、アジアなど世界中から集まった非常に貴重な芸術品や絵画などが展示されています。また、エジプトの神殿、中国の陶磁器、ギリシャの彫刻、ヨーロッパの絵画などの数えきれない程の重要な美術品も置かれています。

Central Park

19世紀後半から60年余りの間にヨーロッパからの移民が必ず上陸したのがエリス島(Ellis Island)です。この島からアメリカへ入国します。移民たちによって『希望の島』(Island of Hope)または『嘆きの島』(Island of Tears)と呼ばれてきました。約1200万人から1700万人にのぼる移民がエリス島を通過し、アメリカ人の5人に2人がエリス島を通ってきた移民を祖先に持つと言われています。