どうも気になる その7 「Hafu」

「Hafu」って一体なに、と思われるだろう。混血の人、ハーフを表記するとこうなるだけである。英語圏では「ハーフ」といっても通じない。和製英語だからだ。正確には、「bi-racial」とか「mixed-racial」という使い方となる。

なんでも、ミスユニバースの日本代表に混血の女性が選ばれたようである。さっそくサイトを見ると、実にはつらつとした女性の写真がでている。この女性に対して、「日本人ではない」とか「純粋な日本人女性の顔をしていない」などというコメントがブログやツイッターに書き込まれているようだ。それに対して内外から批判がでている。こうした批判だが、どうも彼女は日本人の母親とアフリカ系アメリカ人の父親から生まれたことが話題となっているようだ。

そこで私見である。彼女はれっきとした日本人でありミスユニバースの日本代表である。本来皮膚の色、顔つきなどはバッシングの対象とはなりえない。だが、彼女は「純粋な日本人」の容貌をしていないと批判する者がでている。一体こうしたコメントを堂々と公にする日本人だが、「日本人は文化や社会に対して独特のアイデンティを持ち、外国人にはそのことを触れられたくない」とでも考えるのか、、、とんでもない時代錯誤である。

一体、誰が「純粋な日本人」なのか。そんな人はいるのかである。日本人はどこからやってきたのか、という話題を教科書にあったのを覚えている。南方系とか北方系といった論争であった。戦前、日本が朝鮮半島や台湾を併合していた時代には、日本人とは朝鮮人、台湾人など日本国籍を与えられた植民地の民族を含む国籍上の概念であった。旧日本帝国は多民族国家であることが強く意識されていたのだ。現在の日本国民に相当する人々は「内地人」と呼ばれた。今も沖縄では沖縄人を「ウチナンチュ」、本土の人を「ヤマトンチュ」と呼ぶ。アイヌ民族もいる。そういえば、筆者も北海道にいたとき本州のことを親にならって「内地」と呼んでいた。

このように、日本人というのは多種多様な民族から成ることは明らかである。「純粋な日本人」などは存在しない。世界のいかなる国のスタンダードからみても、今回のミスユニバース代表はれっきとした日本人であるのは間違いない。

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