【話の泉ー笑い】その十六 ギャグと駄洒落

日本では『うちのオカンが~』と自分の母親を話題にするパターンが多くあります。「おかあはん」の変化した言葉で、関西系方言といわれます。自分の身内の者を低く言って笑いにするのです。笑いに関わらず、子どもが小さい時にママ友やパパ友同士で『うちの子なんて全然ダメで』と言い身内のものを卑下するのも同じ構造です。海外では家族をそのように卑下するような言い方はしません。日本特有の「ウチとソト」の文化が現れています。身内を下げるのが謙譲の美徳とされるような文化が笑いにも反映しています。「ウチ」と「ソト」との厳格な区別があり、それを日本人はそれが当たり前だと思っているために、「ウチの人」身内の人、を卑下しても抵抗がないのです。「ソト」とは関係がないと思うから卑下できるのです。

Gag

「洒落」と「駄洒落」の違いです。洒落のなかにも上手下手があり、程度の良くないものに関して「駄洒落」と言われます。国語辞典では「つまらぬしゃれ、まずしいしゃれ」とあります。言葉遊びの「洒落」は知識と教養を示す気の利いたものなのですが、これに価値を認めることのないカウンターカルチャーからの揶揄を込めて『駄』の文字を冠して「駄洒落」となったという説があります。

「駄洒落」は英語で“Pun”と呼びます。語呂合わせ、ギャグ(Gag)は子どもも作れます。例えば、「鶴がツルっとすべった」、「電話に出んわ」、「ワニが輪になる」、「チーターが池におっこちーたー」、「布団が吹っ飛んだ」といった短いギャグです。「ラクダに乗るとらくだ」、「イクラはいくら」など子どもでも明日からすぐ使えるギャグはあります。

なぞなぞなども駄洒落の一種です。
 ・みそ汁の中で泳いでいるカメはなに?【答え:ワカメ】
 ・いつもクシャミをしている鳥はなに?【答え:白鳥(ハクチョン!】
 ・ネズミが通っている学校はなに?【答え:中(チュウ)学校】

駄洒落

一つの単語に複数の意味があるものや、同じ発音でスペルが異なる単語を使ったジョークです。
 ・お医者が居なくて気のドクター
 ・何も欲しがらない国 イラン
 ・お風呂好きの街 ニューヨーク
 ・せんべい好きの街 パリパリ

言葉を面白おかしく組み合わせて楽しむダジャレは、子どもの創造的な思考を育み、親子のコミュニケーションを深めるのに役立つかもしれません。親父ギャグは、中高年男性の、場を和ませたい、相手と距離を縮めたい、また自分のユーモアをアピールしたいという心理から生まれるようです。
 ・牛がわらって、うっしっし
 ・神社で飲むジンジャエール
 ・ダジャレを言うのは誰じゃ?
 ・本は面白い、ホント?
 ・オオカミがトイレで叫んだ,おお、紙がない

親父ギャグとは、国語辞典によれば「年輩の男性が口にする、時代感覚からずれた面白くない冗談やシャレ」とあります。「ユーモアをアピールしたい」、「世の親父連中は自身の溢れんばかりの知識と教養を持ってオヤジギャグを披瀝したがる」との中高年男性の心理が合わさり、「親父ギャグ」は誕生したといわれます。