アメリカの学校は今 その二十七 無料の学校給食から考えること

lunch-serving school20lunch 5987336849_c33b99f38cダウンタウンの学校を訪ねて驚くことの一つは、子供が無料の朝食からその日の学校生活が始まるのを見ることです。貧しい家庭の子供は、家で朝ご飯を食べてこないのです。こうした子供は、無料の昼食も学校で支給されます。この二食でその日に必要な栄養がとれるというわけです。

私の三人の子どももウイスコンシン州(Wisconsin)のマジソン市の学校で無料の給食を受けました。私が無収入の大学院生だったからです。私はアルバイトで懸命に家族を支えていました。税金も払いません。定職がないことを申告すると教育委員会から無料の給食券(lunch coupon)が送られてきます。どんな国籍の子どもでも貰えるのです。この昼食券を手にしながら「この国は、なんとおおらかなのか、、、」と感じ入ったものです。

長男が五年生になったとき、「自分でランチを買いたい」と言い始めました。給食券では、片身が狭く感じるような年齢に達したようです。他の友達のように、自分のお金でランチを買いたくなったのです。アメリカの学校の昼食は、カフェテリアに子どもが集まってきて皆で食べます。自分の好きなものをトレイにとります。今、このランチは2〜3ドルくらいです。ランチのメニューは数は多くはありませんが、栄養がたっぷりです。子供は持っているお金と相談して好きなものを選べるようになっています。

学校での給食風景は、アメリカという国が国境を越えてやってくるすべての子供を平等に扱うという、友愛に満ちたところであることを感じさせてくれます。無料の給食は、連邦政府の初等中等教育法 (Elementary and Secondary Education Act: ESEA)にある「Title I」という低所得者家庭の子弟を支援するプログラムによります。

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