アメリカ建国に関わった13の植民地のうちで、合衆国憲法を1787年12月に最初に批准したのがデラウェア州(The State of Delaware)です。それでこの州のニックネームは「First State」として知られています。その面積はロードアイランド州に次いで全米で二番目に小さい州です。
デラウェア州のもともとの住民はレナペ族(Lenape)ですが、ヨーロッパから植民してきた人々からデラウェア族と呼ばれていたようです。イギリス植民地総督デラウェア(De La Warr)にちなむという説もあります。州都はドーバー(Dover)です。1683年にクエーカー(Quaker)教徒のウィリアム・ペン(William Penn)らの信徒とともに建設した町であり、クエーカー教徒の大規模なコミュニティが存在していたといわれます。州都はドーバー(Dover)です。クエーカーはキリスト友会(Society of Friends)ともいわれ、「信仰的証し」を主要な信念としています。証しには平和や男女・民族の平等、質素な生活、誠実な個人を強調します。
デラウェア州の会社法は極めて著名です。他州に比べ、会社の設立や解散が容易で、多くの判例があるため裁判が予測可能などといった特徴を持ちます。ニューヨーク証券取引所(New York Stock Exchange)で上場している会社の半数以上、フォーチュン500(Fortune 500)に載る会社の63%がデラウェア州の会社法に準拠して設立されていると言われています。例えば、2015年12月にダウ・ケミカル (Dow Chemical )との合併を発表し世界最大の化学製造会社となったデュポン・ヌムール(Pont de Nemours)など機械、繊維、食品加工などの生産業の集積が見られます。その他、IBM、AIU保険会社など多くの有名企業が本社をここにおいています。デラウェアは租税回避地(tax haven)なのです。
州鳥はニワトリ(Blue hen chicken)でブロイラーの生産が盛んです。