1609年にイギリスの探検家、ヘンリー・ハドソン(Henry Hudson)が大西洋を渡り、今のハドソン川(Hudson River)として命名されます。もともとニューヨーク(New York)はオランダの植民地です。ニュー・ネーデルランド(New Netherland)となります。さらに1624年にオランダの西インド会社が今のマンハッタン島(Manhattan)にいた先住民族のアルゴンキン族(Algonquian)から同島を購入し、ニュー・アムステルダム(New Amsterdam)と名付けます。これがヨーロッパからの移民が定住する出来事です。1664年にイギリスは艦隊を派遣し、ニュー・ネーデルランドを無血占領して、北イングランドのヨーク公(Duke of York)にちなんでNew Yorkと名付けます。
ニューヨーク州の現在です。ニューヨーク市や五大湖沿岸の工業都市と中心とする商業、金融、保険、通信、輸送、公営事業、建設業、製造業など全米でも占める比重は大きいものがあります。ですが農業もまた肥沃な土壌と発達した交通機関、広大な市場に近い条件に恵まれていて、古くから農業州としても知られています。農業収入で酪農による所得が最も多く、州全体の収益の二分の一を占めています。次いで家畜、鶏卵などの畜産物、果実、野菜なも重要な産物となっています。
ニューヨーク市のことです。今は世界的な大都市として発展しています。発展の理由は文化的、人種的な多様性もさることながら、恵まれた自然条件にあるようです。古生代の岩盤のゆえに高層建築を可能としています。セントラルパーク(Central Park)には多くの岩盤が露出しています。さらにハドソン川は河口から200キロ上流まで川幅や深さが変わらないために、外洋船が遡行できる港湾都市となっています。
ニューヨーク州のニックネームは「The Empire State」となっています。少々いかつい印象を受けますが金融などで世界の中心ですから仕方ないですね。「The Excelsior State」という名もあります。「向上し続ける州」という意味です。「Knickerbocker State」というニックネームもついています。「Knickerbocker」とは「オランダ系移民の子孫」という意味だそうです。