ナンバープレートを通してのアメリカの州 その二十九 ニューメキシコ州–Land of Enchantment

この州の最大の都市はアルバカーキー(Alburquerque)です。今では伝説的となりましたが、かってマイクロソフト(Microsoft)の創始者、ビル・ゲイツ(Bill Gates)がパソコンのOSを開発した町です。もともと大部分がネイティブ・アメリカンの居留地だったところです。部分的にメキシコ領土だった経緯もあります。現在、人口の45%がヒスパニック(Hispanic)。加えて、今でもネイティブ・アメリカンが全米で第三位を占める位、多く住んでいます。ですが面積からするとアメリカで最も人口密度が低い州といわれています。

Map of New Mexico


 
州都は、かってメキシコの総督府が置かれていたサンタ・フェ(Santa Fe)。観光はサンタ・フェの経済を支えています。温暖な気候や、冬のスキー、夏のハイキングなど野外活動の機会に恵まれています。歴史・芸術・文化の豊かな州都です。ジョージア・オキーフ美術館(Georgia O’Keeffe Museum)はその中心といえましょう。オキーフは特にアメリカ人に人気のある女性画家です。自然の景観や動植物などの自然を題材としています。オキーフはウィスコンシン州の農家に生まれ、マディソンで高校時代をすごしたこともあります。

Adobe houses

ダウンタウンの歴史地区、特に総督府に隣接するプラザ(Plaza)にはメキシカンフードの人気レストランが立ち並んでいます。町並みは日干しの土で作られた建築物アドービ(Adobe)です。砂、砂質粘土とわらなどの素材でつくられる建材です。熱を吸収してもゆっくりと放出するので建物の中は涼しく、ニューメキシコのような暑くて乾いた地に適しているといわれています。

ニューメキシコは日本にとって忘れることのできない州です。アルバカーキーから車で90分のところにロス・アラモス(Los Alamos )という街があります。砂漠のど真ん中にある巨大な研究都市です。国防総省が武器などを開発しています。マンハッタン計画(Manhattan Project)によって、ここで造られた原子爆弾Little Boyの複製が博物館に展示されています。複雑な思いのする場所です。