ナンバープレートを通してのアメリカの州  その二十二 ジョージア州–Peach State

南部アトランタ(Atlanta) はジョージア州(Georgia)最大の都市であり州都です。コカコーラやCNN、保険会社アフラックの本社などがあることでも知られています。ここはまた映画の舞台でもあります。「風と共に去りぬ」を書いたマーガレット・ミッチェル(Margaret M. Mitchell)の博物館-The Margaret Mitchell House-がダウンタウンにあります。

Map of Georgia

マーチン・ルーサー・キング牧師(Rev. Martin Luther King Jr) が説教していたエベネゼル・バプティスト教会(Ebenezer Baptist Church)、そして氏の功績を称えるThe King Center博物館は必ず立ち寄るべきところです。政治ではジミー・カーター大統領(James A. Carter) がでたところです。

大西洋側にサバンナ(Savannah) という港町もあります。植民地時代は、サバンナは綿花のヨーロッパへの輸出港でした。今も貯蔵倉庫が建ち並び、多くのレストランなどに改装されています。マスターズ・トーナメント(Masters Tournament)のゴルフ大会が毎年4月上旬に開かれるのがオーガスタ(Augusta) です。メンバーは世界中に約300名、会員になるためには数10年程待たなければならないそうです。

Savannah

有名な人物を輩出した割には、ナンバープレートは明るくのどかなものです。プレートには桃がデザインされています。ジョージア州はスイカ、メロンなどの果物が多いのです。特に桃は有名なので「Peach State」、桃の州と呼ばれています。

アメリカ合衆国とニックネームの由来 その11 The Peach State

ジョージア(State of Georgia)は想い出の州です。私と家族が建国二百年(Bicentennial)の翌年、1977年6月に始めてアメリカに渡ったとき、三か月ではありましたが暮らしたところです。ステイトボロ(Stateboro)という小さな街です。国際ローターリー財団から奨学金を得て、英語の研修でこの街にあるGeorgia Southern Collegeで学びました。

財団はこの小さなリベラルアーツの大学を50名の奨学生の研修場所として指定したのです。当時の大統領はジョージア出身の民主党員であったジミー・カーター(James Earl “Jimmy” Carter)でした。まだ建国二百年の余波が感じられた頃です。

温暖な州で、午後3時頃になると決まって雷雨(thunderstorm)がやってきました。ラグビーボールのようなスイカやメロン、そして桃(peach)がトラックで売りに来ます。 後にこの州のニックネームが「桃の州, The Peach State」であることを知りました。「南部のおもてなし」(Southern Hospitality)は母音を強調する喋り方でスローな話し方に表れ、独特な長閑さを感じたものです。

ジョージアの桃の話題です。日本の桃のようにヤワではありません。選果工場ではリンゴのように機械で洗浄され選別され箱詰めされて出荷されます。一口かじるとかなりの歯ごたえがあります。スーパーマーケットでは山のように積まれて売られています。州を代表する果物と指定されています。

ジョージアのもう一つのニックネームは「The Goober State」です。Gooberとはなんのことはない「ピーナツ(peanut)」の古めかしい言葉です。ピーナツはジョージア州の公式な農産物となっています。

ステイトボロから東に一時間走るとサバンナ市(Savannah)があります。昔は綿花の輸出港であり、奴隷貿易の拠点でありました。歴史的な町並みや建築物が再生され、観光都市としても栄えています。ステイトボロから北西に向かうとオーガスタ(Augusta)があります。マスターズ・トーナメント(Masters Tournament)が開催される街でもあります。毎年4月2週目の日曜日が最終日です。ジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)は最多優勝の六回、US Openで四回優勝し、「帝王(the great)」の名に相応しい活躍をしました。The World Golf Hall of Fame & Museumには次のようなニクラスを讃えるフレーズがあります。

Nicklaus completed the ultimate champion’s profile by being a gracious loser. He finished second 19 times in majors, but always gave credit to the winner. Win or lose, Jack Nicklaus was the greatest.