ウィスコンシンで会った人々 その38 「虚構新聞」から

FaceBook上でおやと思った新聞記事を読んだ。タイトルを見ると「17歳にも選挙権を、 国会前で人間の鎖」、これは嘘ニュースです、、とある。よくながめるとこのサイトは「虚構新聞」とある。すっかりはめられた気分になったが、その発想が面白かった。

「17歳にも選挙権を、、」という記事を読むと「選挙権年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が成立したことを受け、23日、選挙権が与えられなかった17歳にも権利を求めるデモが行われ、17歳の少年少女6千人(主催者発表)が「人間の鎖」を作って国会議事堂を取り囲んだ」とある。なんだか本当のような話題であった。

別の嘘ニュースには次のようなのがある。「民主主義」特許使用料、各国に請求、ギリシャ」事実上の債務不履行に陥ったギリシャ政府は、同国発祥の「民主主義」を国際特許として出願、政体として採用する世界各国に使用料を求めていく方針であることが分かった。年間数兆円規模の特許収入が見込まれることから、財源確保と健全化に道筋をつけたい考えだ。財政難を救うために窮余の一策「民主主義」から特許料をとろうという発想が愉快だ。

筆者が真剣に読んだニュースがある。「安倍内閣、女性省を設置することにした。」というのである。もう少し読むと、「この省はすべて女性だけで8,000人の職員を置く」というのである。どんな業務をするのかは知らないが、「女性が輝く日本へ」という安倍内閣の成長戦略があり、「待機児童の解消」「職場復帰・再就職の支援」「女性役員・管理職の増加」と謳うのであるから、女性省の設置もまんざらでないと思うのである。

笑ったのは、「新国立競技場、CG式で決着、現行計画は破棄」である。東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の建設を巡る問題で、文部科学省は現行の建設計画を全面的に見直し、ゴーグル型ディスプレイを用いたバーチャルリアリティー(VR)方式で進めることを決めた。今のデザイン案を維持したまま総工費を抑えるための「苦肉の策」である。この案は実現が可能なような気がするのだが、いかがであろうか。

その他、ユニークなテーマもある。どれも風刺というかエスプリがきいて楽しくなる。
・陸自の高齢化深刻「ノンステップ戦車」開発も
・学費無料、内閣直轄のエリート大学を京都に

このようなサイトを「馬鹿馬鹿しい」といって切り捨てないで、その発想を楽しむのも一興だと思うのである。

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