恭賀新年。
筆者にも沢山の愛唱歌がある。その一つが「My Way」である。フランク・シナトラ(Frank Sinatra)がよく歌った。作曲者はクロード・フランソワ(Claude Francois)、作詞者は歌手としても知られたポール・アンカ(Paul Anka)である。音楽のジャンルでいうとポピュラー・ソングで、1960年代の後半に風靡した。
歌詞の最初の部分を引用してみる。それを読むと、「人生、悔いなし」(I did it my way)というメッセージが染みいるように伝わってくる。その内容を引き立てているのが、修辞法でいう韻を踏んでいることだ。たとえば、nearとclear、次にcurtainとcertain、highwayとmy way、mentionとexemptionといった具合である。
こうした修辞以上にこの歌を世界中に知らしめているのは、この歌詞から、我々一人ひとりが「生きてきて良かった」といえる生き方をしたいと感じることである。それは「自己実現」とか「達成感」といった感慨を抱ける時がくるかということでもある。
And now, the end is near;
And so I face the final curtain.
My friend, I’ll say it clear,
I’ll state my case, of which I’m certain.
I’ve lived a life that’s full.
I’ve traveled each and ev’ry highway;
And more, much more than this,
I did it my way.
Regrets, I’ve had a few;
But then again, too few to mention.
I did what I had to do
And saw it through without exemption.
I planned each charted course;
Each careful step along the byway,
And more, much more than this,
I did it my way.
以下、「My Way」の作詞者の意図を汲みつつ、筆者の訳を紹介して「幸せとはなにか」の初稿とする。
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さて、今や人生の終わりが近づいている
遠からず人生の終幕を迎える自分だが、
君たちに確信を持っていえることがある
精一杯生きてきたということだ
いろいろな道のりがあったが、
もっと確かな道を歩むことができた
後悔することは山ほどあった
いまさら言うまでもないのだが、
すべきことはやってきた
この目でそれは確かめてきた
いろいろと考え計画してきた
遠回りもしたが慎重に歩んできた、
いろいろな道のりがあったが
もっと確かな道を歩むことができた。