心に残る名曲  その百二十  チャイコフスキー 「序曲1812年」

「序曲1812年」はナポレオン(Napoleon Bonaparte)率いるフランス軍の侵略とそれに抵抗するロシア軍、そしてフランス軍を退けたロシアの人民の歓びを表した曲です。作曲者はチャイコフスキー(Pyotr Ilyich Tchaikovsky)。1880年に作曲した演奏会用の序曲です。

 ロシアのアレクサンドル1世(Alexander I))が、ナポレオン1世の出した大陸封鎖令に反して、イギリスに対する穀物輸出を続けます。それに対する制裁として、1812年ナポレオンは40万の軍を率いて行ったモスクワへ遠征します。ロシアの文豪トルストイ(Lev Nikolayevich Tolstoy)の「戦争と平和」の題材となった史実です。

この曲名は大序曲「1812年」、荘厳序曲「1812年」、または祝典序曲「1812年」などと呼ばれることもあります。歴史的事件を描くという内容のわかりやすさによって、人々に大いに親しまれる作品となります。曲の中では、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」(La Marseillaise)の旋律をトランペットやホルンで演奏されます。

終章では、鐘の音が響きます。ロシアの勝利を人民に知らせる鐘、神への感謝を表す鐘の音です。全楽器強奏で始まり、ロシア帝国国歌がバスーン、ホルン、トロンボーン、チューバ、低音弦楽器で演奏され大砲も轟きます。

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