懐かしのキネマ その91 【レオン 】

1994年のフランス・アメリカのアクション映画【レオン 】(The Professional)を紹介します。アクションとはいえ、貧しい境遇の中で生きる少女と一人暮らしの男との助け合う姿を描く名作です。

ニューヨーク(New York)で孤独に生きるイタリア系移民のレオン(Leon) は、プロの殺し屋(hitman)として日々を送っていました。ある日、「仕事」帰りのレオンはアパートの隣室に住む12歳の少女マチルダ(Mathilda)と知り合います。マチルダは実父であるジョセフ(Joseph)から虐待を受けています。

Leon & Mathilda

その翌日、ジョセフの麻薬密売組織の「商品」を横領したことを見抜いた麻薬取締局の捜査官のスタンスフィールド(Norman Stansfield)とその同僚らがジョセフの部屋に押し掛け、ジョセフと一味は銃撃戦となります。マチルダの家族は4歳のマイケル(Michel) も含め皆殺しにされますが、マチルダは運良く難を逃れ、とっさに隣室のレオンに助けを求めます。レオンはしばし逡巡した後に彼女を保護するのです。

レオンに共感を覚えるマチルダは、弟の復讐のため殺しの技術を教えてほしいとレオンに頼みます。「ボニーとクライド(Bonnie and Clyde)みたいにコンビを組もう」という彼女の言葉にレオンは戸惑いもします。マチルダの熱意に押され、レオンはマチルダに戦術の初歩を伝授するのです。マチルダは学がないレオンに読み書きを伝授することにり、奇妙な同居生活を始めた二人は、やがて互いに信頼しあうようになります。

ある時、マチルダはスタンスフィールドが麻薬取締局の捜査官であることを突き止め、密売組織の背後には麻薬取締局が絡んでいたのを知ります。マチルダはピザの宅配員を装い麻薬取締局に侵入しますが、スタンスフィールドに早々に察知され逆に捕まってしまいます。マチルダの置き手紙を元にレオンは早速麻薬取締局へ乗り込み、拘束されていたマチルダを救出します。

全てはレオンの仕業であると確信したスタンスフィールドは翌朝、市警の特殊部隊を総動員してレオンの住むアパートに突入。マチルダも特殊部隊によって保護されます。レオンは激しい銃撃戦を掻い潜りマチルダを脱出させることに成功します。レオン自身は負傷した突入部隊員を装って脱出を試みますが、スタンスフィールドに見破られ倒れます。レオンは、スタンスフィールドに「マチルダからの贈り物だ」と言って、スタンフィールドに手榴弾の安全ピンを握らせます。レオンの体を調べるとジャケットの下には多数の手榴弾が隠されています。その瞬間、大爆発が起こります。

一人残されたマチルダは、レストランの店主レオンの雇い主であるトニー(Tony)に殺し屋の修行をさせて欲しいと頼むのですが断られます。トニーを介して、レオンの遺産は彼の意志により少しずつマチルダに渡されることになります。マチルダは学校への再入学が認められ、レオンが大事に育てていた観葉植物を学校の庭に植えるのです。