アジアの小国の旅 その九十 ウズベキスタン

ウズベキスタン(Republic of Uzbekistan)といえば、シルクロード(Silk Road)を思い浮かべます。人口は約220万人の首都のタシュケント(Toshkent)はシルダリヤ川(Syr Darya)の支流であるチルチク川(Chirciq River)の流域に位置する歴史的なオアシス都市といわれます。タシュケントは、ソ連邦の時代から中央アジアの中心都市として発展します。第二次世界大戦後、タシケントに連行された日本人捕虜によって建てられたナボイ劇場(Navoiy Theater)があります。

ウズベキスタンは、13世紀にモンゴル帝国に滅ぼされます。やがて14世紀末に英雄ティムール(Temuriyla)が現れ、ティムール王朝の建国者となります。中央アジアからイランにかけての地域を支配したイスラム王国です。

ウズベキスタンといえば、シルクロード沿いの古都サマルカンド(Samarkand)です。中国と地中海地域を結んだ古代の交易路シルクロードに関連する史跡で知られています。「砂の場所」という意味のレギスタン広場(Registan)をはじめ、さまざまなイスラム建築の歴史的建造物が残っています。かつての首都サマルカンドは、いろいろな王族たちが住み、ティムール朝は元来が遊牧政権でありながら、盛んな通商活動に支えられて学問、芸術などが花開いたといわれます。サマルカンドの“サマル”とは「人々が出会うこと」、“カンド”は「町」を意味するとWikipediaにはあります。

サマルカンドブルー(Samarkand Blue)と呼ばれる青を基調としたイスラム建築が並ぶ「青の都」として一躍注目されています。市内の壮麗なモスクや建築群はこのティムール王朝以降のものであり、これらは「サマルカンド-文化交差路」として世界遺産にも登録されています。