【風物詩】その四 庭木の剪定

先日、シルバーセンターの人達がきて、マンションの剪定作業をしてくれました。全体で3日間の作業でした。毎年2回で同じ剪定業者なので、作業員の方々とは顔見知りとなっていました。

一階に住む私の庭にきたので、まず剪定して欲しい木とそうでない木を相談します。柿、オリーブ、金柑、無花果は剪定しないように依頼します。こうした木は、7〜8年前に苗木を買ってきて植えたものです。柿などは収穫が終わる秋には、自分で剪定作業をします。この剪定のコツや仕方はYoutubeで学んでいます。木の種類ごとに作業の仕方が丁寧に説明されるので大変参考になります。

剪定ばさみ

作業員の方々によると、剪定の適当な時期は年に夏と冬のようです。夏におこなうのは弱剪定、冬におこなうのは強剪定というのだそうです。弱剪定では、軽めの剪定をおこない、長く成長しすぎた枝や葉を切ることです。それによって風通しや日当たりをよくします。強剪定のおもな目的は、樹高や樹形の調節と生育の促進のためで、高くなりすぎた枝を落とすとか、不用な枝を取り除くことです。樹木は上部のほうが成長しやすく、下にいくにつれて成長スピードが遅くなります。そのため上部の枝を強目に剪定し、下部の枝を弱目に剪定するのがコツといわれます。

【風物詩】その三 野菜作り

今年も野菜作りは収穫の最盛期を迎えました。ミニトマトは10本の苗からたわわに実ってとても老夫婦二人では食べきれません。近所にお裾分けをしています。ゴーヤは西側の窓際に植えて、カーテンのような日蔭としています。ゴーヤは細長いものと、丸みのあるものを植えて収穫し始めました。ゴーヤは琉球にいたとき、はじめて食したものです。茗荷もぼつぼつでてきています。茗荷は刻んで素麺のタレにそえ、ピリッとした香りを楽しみます。

今年はキュウリやゴーヤは種から苗を作りそれを植え替えて,見事に大きくなっています。成長が早いので表面がとげのあるうちに収穫します。キュウリの粕漬けは美味しいものです。茄子は生協店で売っているような立派ななりではありません。水やりは毎日欠かさないのですが、なぜか固いのです。

家庭菜園は楽しい

ハウスものの野菜は、温度や水量が管理され、肥料も調節されているので、立派なものができます。それに対して、家庭菜園は自然の成り行きに任せるので、虫もやってきます。ですが薬は決して使いません。見栄えは色も形も大きさもいまいちですが、無農薬だけは自慢できることです。

庭が狭いので8つのプランターを使い、主に葉野菜の種を植えています。この場合は「元肥入り」や「初期肥料配合」と記載されている培養土を使うようにしています。間引きしてから茎を大きくし、ときどき追肥します。茎ブロッコリーも成長が早いです。葉野菜でサラダなどを楽しんでいます。

【風物詩】その二 「Walkability」と「Mobility」

このところ自転車に乗るときは、ヘルメットを被ります。5年ほど前に購入したものですが、最近の改正道路交通法の施行に関するニュースで、改めて倉庫にあったものを被っています。

乗っている自転車は2台。1台は父親譲りで20年ものの骨董品、もう1台は3段ギアの新車です。ちょっとした買い物のときは骨董品のを、遠出のときは3段のに乗ります。時々近くの自転車店で空気を入れますが、骨董品のは実に頑丈でまだまだ乗れるとのお墨付きをもらっています。最近の自転車は価格は安いのですが、作りがいわば、チャチだそうです。

もっぱら自転車を利用しているので、自動車には滅多に乗りません。駐車場の問題がほとんどないのが自転車です。最近は自転車専用レーンもつくられて、自転車の利用を推進しています。それで思い出すのが、15年前にオランダのアムステルダムに行ったときです。丁度夕食のレストランに行ったのですが、顧客は合羽を着て自転車でやってくるのです。雨の日には自転車は避けるものだ、という先入観があります。オランダのどの街にも自転車道があり、自転車の利用が半端でないことを知りました。自転車道は、自動車道や歩道とそれぞれ物理的に分離しているのです。

アムステルダムの街

「Walkability」とは徒歩か自転車での移動、「Mobility」は自動車を使った移動という意味です。自転車の利用を促進するには、専用レーンや路上に自転車のアイコンを貼る、などの配慮が大事です。「カーボンニュートラル」の実現には、移動は車を控えて、公共交通機関や自転車を使うことが求められています。これは誰しもができる小さな行動です。

【風物詩】その一 コロニアルスタイル

地も空も焼きつくすような凄まじい酷暑のあとに、一夜の小雨がやってきて、八王子の街も急に秋の気配に包まれたようです。時おり吹きすぎる風がいやに涼しく、萎れたキュウリの葉がピンともとどおりになりました。今朝はもう昨日までの夏の陽ざしではありません。梅雨がまだ明けないというのに、妙におかしな天気です。39度を記録したとか。

隣り近所からは、改築か新築らしいのか、柱を組み合わせる小槌の音が響きます。木材の音は、金属音と違い心地よいものです。夏は涼しく、冬は暖かいのが木造の家です。今住んでいマンションは、日蔭の側でも、壁を手でさわると生暖かいのです。すっかり暖まっているのはコンクリートのせいです。

木造の家のことです。長男夫婦はボストンの郊外で築後80年になろうかという家に住んでいます。二人の息子は大学生となり家にはいません。彼らの家はコロニアル・スタイルという17~18世紀にイギリスの植民地のアメリカで発達した建築や工芸の様式です。建物は正面にポーチがつき、大きな窓やベランダがあるのが特徴です。コロニアルとは植民地という意味です。

ボストン郊外の長男宅

数年前に訪ねたとき、丁度断熱材をいれる工事をやっていました。私は二階の寝室の壁に新しい断熱材をいれるを手伝いました。古い材料をかたづけるのも厄介でした。長男はホームセンターで大工に指示された材料を買ってきます。木材はシロアリ対策のためにすべて防腐剤が施されているとのこと。防腐剤は有害なので、勝手に燃やしたりすることは禁止されているようです。大工は、大事な箇所を受け持ち、その他は長男が自分で受け持つという、いわばDIY (Do It Yourself)を地で行くような工事です。

あとで聞いたことですが、長男は息子たちとでガレージの大きなドアを付け替えたというのです。ドアの開閉は、車内からコントローラーで操作します。こんな工事まで自分たちでやるのは、アメリカはでは決して珍しいことではないようです。