文化を考える その21 街角の風景 その1 郵便箱

街には色々な表情があるというのが話題である。長男の家は、ボストンの郊外、Princetonという人口3,400人位の街にある。州立公園ワチューセッツ山(Wachusette Mountain)の裾野にある。夏はハイカー、冬はスキーヤーで賑わう。

田舎住まいというのは、快適さとともに不便利さもある。庭が広いので春から秋まで1週間ごとに芝刈りをしなければならない。芝刈りによって芝の生育がよくなる。それに景観もよくなる。防犯対策にもなる。冬は車道まで除雪をしなければならない。そのためにワンサイクルエンジンの除雪機も持っている。

この小さな街には郵便局は一カ所ある。だがわざわざそこまで出掛けて投函することはない。家の前の車道の脇にかまぼこ型の郵便受けの箱を置いてある。家の番地もついている。この箱は新聞も入る大きさである。箱の脇に赤いバー(旗)がついている。この郵便受けは投函箱ともなる。出したい手紙を箱に入れ、バーを立てておく。郵便物があるという印である。これは田舎だけでなく、都会の一軒家のどこにもある光景である。

郵便車のハンドルは日本と同じく右側についている。配達人は車から降りず郵便箱の側に駐車し、立ててあるバーの箱を開き郵便物を集荷する。もし、切手を貼り忘れたまま投函しているときは、その場で郵便箱に返却される。一旦郵便局に集荷されてから返却されるまでの時間が節約される。郵便物を入れると配達人はバーを立てて新しい郵便があることを住人に知らせる。

アパートや分譲マンションに住む場合、curve-side mail stationと呼ばれる道路脇共同郵便受けがあって数軒の郵便受けが一カ所にまとめられている。建物の玄関にあるのが普通であるが。大きな郵便物は1Pと書かれた大ロッカーに保管される。自分の郵便受けにはその鍵が入っている。ここに入りきらない場合は家まで直接届けてくれる。書留の場合は不在票が挟まれる。大ロッカーの上にあるのは投函用のポスト。わざわざ投函のために出かける必要がない。

請求書がきたときは小切手を郵送するので、現金がなくなることはない。だが犯罪は時々起きる。

middle_1374339919 201103041833413d9

コメントを残す