車社会の風景 その八 信号のない交差点

ヨーロッパやニュージーランド、オーストラリアなどで気がつくのは円形型のロータリー状交差点があることです。信号はなく、車は右折だけの運行ですから、ぐるぐる回っています。ロータリー交差点は入口の部分で一時停止のサイン(Stop)とか、歩行者を渡らせる信号があります。こうした交差点は環状交差点 (Roundabout) と呼ばれています。

信号のない直角の大きな交差点には、四つ角に一時停止のサイン(Yield)があります。Yieldとは譲り合うという意味です。全ての車が一時停止し、交差点に入った車から順々に通ります。自分はどの車の次に発進するかを判断します。日本でこのYieldの交差点を見たことがありません。交差点での譲り合いという文化が根付いていないからでしょう。

日本はいかなる場合も「停止せよ」、「発進せよ」ということが信号で決められる風土です。ですから左折しようとするとき、右から車が来ない場合も信号の変わるのを待たなければなりません。右側通行のアメリカでは、交差点で左から車が来ないとときや歩行者がいないときだけ右折できるようになっています。歩行者優先は大原則です。