アメリカ合衆国とニックネームの由来 その40 The Ocean State

ロードアイランド州(State of Rhode Island)は、独立13州の一つです。全米の州で地理的に最も小さい州です。滋賀県や奈良県と同程度の面積で人口はたったの105万人。ちなみに滋賀県は140万人です。州都はプロビデンス (Providence)。「プロビデンス」とは「神の摂理」とか「神のみ業」を意味します。

当時この地域は二つの部族が住んでいた。西側にはナラガンセット族(Narragansett)、東側にはワンパノアグ族(Wampanoag)がいました。最初にこの地にやってきたのはクェーカー教徒(Quakers)です。その中にロジャー・ウィリアムズ(Roger Williams)がいました。 クェーカー教徒の組織は、「Religious Society of Friends」といいます。キリスト教徒の一派です。Wikipediaによると、ウィリアムズはマサチューセッツ湾植民地を追い出された神学者だったといわれます。信仰と政治の寛容さを求め、他の者達と共に自由な領主植民地としてナラガンセット湾(Narragansett Bay)に「プロビデンス・プランテーション」(Providence Plantation)という集落を建設します。この湾は、ロードアイランド海峡の北側に面した湾及び入り江です。

ウィリアムズはオランダから逃れてきたユダヤ人にも救いの手を差し伸べたとあります。こうした伝統は、オランダにユダヤ人が多く住み着いていたことがわかります。時代が経て、第一次、第二次大戦中も多くの「アシュケナジム」(Ashkenazim)と呼ばれたドイツ系ユダヤ人がオランダにいたことが知られています。

農産物はジャガイモ、トウモロコシ、鶏など家畜の飼育も盛んな州です。ニックネーム「Ocean State」とあるだけに海産物は日本と同じように豊富です。沿岸や沖合漁業も盛んです。ボストンの隣に位置しニューヨークも近く、アメリカ・メガポリスの一部で都市化が進んでいます。農海産物の大消費地に恵まれている州です。