ヨセミテ国立公園での休暇 その4 多様な動植物の生息地

7月17日にヨセミテ国立公園周辺で発生した大規模な山火事は、狩りをしていたハンターが火をおこし、燃え広がったのが原因と発表されています。通常なら、夏の観光シーズンで世界から多くの人が訪れ、にぎわいを見せるこの国立公園が今、ほぼ無人化しています。観光客にも業者にも大打撃です。山火事による煙が、公園内の観光名所を覆っています。

山火事の被害は、動植物にも及びます。ヨセミテ国立公園は、シエラネバダ(Sierra Nevada )山脈の中で最大規模の、最もまとまった動植物の生息地で、生物の多様性を育んでいると案内書にあります。

以下、案内書の記述です。公園は高度600メートルから4,000メートルの地域を含み、大きく分けて次の5つの植生帯から成っています。それぞれ低木・オーク林帯 (chaparral/oak woodland)、低地・低山植生帯 (lower montane)、高地・低山植生帯 (upper montane)、亜高山帯 (subalpine)、および高山帯 (alpine) です。カリフォルニア州には7,000種の植物が見られますが、そのうちの50パーセントがシエラネバダ山脈にあり、20パーセント以上がヨセミテ公園内に見られるというのです。

さらに、160種以上の稀少植物の植生地域があり、その形成にはヨセミテのたぐいまれな地質学的な形成過程と特異な土壌が寄与しているとされます。また、アメリカグマ(Eastern black bear)や、アライグマ(Raccoon)などの哺乳類が約100種類以上生息しています。

ヨセミテ国立公園には、四季を通じておおよそ262種の鳥が住み着いたり渡ってきます。ロビン(American robin)、キツツキ(acorn woodpecker)、 黒鳥(red-winged blackbird)、フクロウ(great gray owl)、川ガラス(American dipper)、アメリカゴガラ(mountain chickadee)、 ゴジュウカラ(red-breasted nuthatch)、、ステラーカケス(Steller’s jay)の鳴き声はうるさいほどです。「ジェイ、ジェイ」と鳴くのでこの名がついています。ぴんと張った鶏冠が特徴です。別名、ブルージェイ(Blue jay)とも呼ばれます。