私が知っている英語の略語 その十 子どもと親の間のフレーズ

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面前で直接的な表現を避けたいときがあります。例えば手洗いに行く時です。小さな子どもが母親に「トイレに行きたい」とせがむとき、母親が訊くフレーズです。もちろん、親しい間柄でも使うのがこれです。

NO1・NO2:

 NO1はおしっこ、NO2はうんちのことです。日本でも「大」や「小」を使うことがあるのと同じ感覚のようです。ついでに、アメリカではトイレをBathroomというのが一般的です。アメリカの家庭のトイレは、バスルームと一体になったユニットとなっています。Restroomという言い方もあります。イギリス英語ではtoiletですが、アメリカ英語ではtoiletは便器を意味します。

 注意したい英語の表現です。日本では「トイレを貸してください」といいます。これを直訳すると「May I borrow your baathroom?」です。こんな英語はお笑いもので全く通じません。トイレを貸して、というときは「May I use your bathroom?」といいましょう。

Yum: Yummy

 これは非常にくだけた言い方ですが、使って欲しい略語です。私たちは「美味しい」というときは「delicious」を使います。もちろん間違いではありません。大人同士の会話です。「It’s yum!」とか「It’s yummy!」は今では一般的に成人も気軽に使います。Yumは「実に美味しい」といったニュアンスがあります。また、感情や興奮を表す際にも使われることがあります。是非使って欲しい略語です。

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私が知っている英語の略語 その九 「サマータイム」

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ウィスコンシン州に住んでいたとき、何度か失敗したことがあります。その一つを紹介します。いつものよう日曜日のルーテル教会の礼拝に出かけました。ところが、すでに礼拝は終盤にさしかかっていたのです。一時間時計が進む「サマータイム」(summer time)を知らなかったのです。サマータイムが3月の第二日曜日に開始し、11月の第1日曜日に終わることに、長年慣れているアメリカ人は間違うことはありません。サマータイムは「Daylight Saving Time」と呼ばれていいます。

DST : Daylight Saving Time

 1年のうち日中の時間が長くなる夏の始まりの時期に、日中の明るい時間を有効利用するため、時計を通常よりも進めることで、日が暮れる時刻を遅らせる制度のことです。Wikipediaによりますと1784年にアメリカの博学者ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Flankline)がロウソクを節約するために、起床時間を太陽が出ている時間に合わせようというアイデアを提唱したとされます。1908年、カナダのオンタリオ州ポート・アーサー(Port Arthur)において、世界で初めてサマータイムが導入されたとあります。

George V. Hudson

 初めてサマータイムを提唱したのは、ジョージ・ハドソン(George V. Hudson)というイギリス生まれのニュージーランドの昆虫学者です。全国規模で実施したのはドイツ帝国とオーストリア=ハンガリー帝国(Austria-Hungary)で、第一次世界大戦時に石炭の消費量を減らすため、1916年4月30日に開始します。それ以来、多くの国でサマータイムが幾度も実施され、イギリスとその同盟国のほとんど、およびヨーロッパの多くの中立国もすぐさまこれに追随したようです。ロシアと他の数か国は翌年まで待機し、アメリカは1918年にサマータイムを採用します。特に1970年代の石油危機以後に普及したのがサマータイムです。2007年以降、アメリカとカナダの大部分では、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで、一年のほぼ3分の2の期間、サマータイムを実施しています。

 以前は、夏時間の期間に入るまたは終わる度に手動でコンピュータに内蔵されている時計の時刻を合わせていました、近年のオペレーティングシステムは、自動的に内蔵時計を修正する機能を持っているので、時間を修正する必要はありません。日本では、GHQの指令により「夏時間法」が制定され、昭和23年から26年までの4年間実施されました。当時は、戦後の復興期で電力不足という事情もありました。資源の節約や健康増進を図ろうとしたのです。ですが過重労働とか慣習の 変更を好まないなどの理由により廃止となりました。

 日本学術会議は、2018年11月に「サマータイム導入の問題点: 健康科学からの警鐘」を発表し、次のような提言をしています。

サマータイムは、生物時計の機能を損ね、その結果睡眠不足を起こし、睡眠障害のリスクを高め、急性心筋梗塞の発生率を高める。諸外国に比べ睡眠時間の短い我が国では、健康を障害する可能性が高いサマータイムの導入は、見合わせるべきである。サマータイムは、通勤通学時の暑さや、就寝時間帯の室内温度の上昇などをもたらし、家庭内熱中症のリスクを高める。暑さによる健康被害の増大が予測されるサマータイムの導入により、多くの国民の健康を危険にさらすべきでない。

 日本学術会議は以上のような警告を発していますが、 先進国は一向にサマータイムを廃止しようとしません。健康科学からの警鐘は、果たして科学的な事実に基づいているのでしょうか。一体、日本学術会議のメンバーは、サマータイムを経験したことがあるのでしょうか。

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