心に残る名曲 その百一 ベートーヴェン その6 「フィデリオ」

ベートーヴェン唯一の歌劇がフィデリオ(Fidelio) です。完全に聴覚を失った1816年に作られたようです。この歌劇は、主人公レオノーレ(Leonore)がフィデリオという名で男性に変装し、牢獄に潜入し、政治犯として拘留されている夫フロレスタン(Florestan)を救出する物語です。

ベートーヴェンは「フィデリオ」への序曲を作曲するにあたり、何度も推敲を重ねたようです。そして「フィデリオ序曲」とか「レオノーレ序曲」などs4曲を書いています。ベートーヴェン自身は自由主義思想への強い共感を抱いていて、英雄を崇拝するような作風が強く反映されているといわれます。男声合唱による政治犯達の自由を謳う力強い囚人の合唱、フロレスタンをレオノーレが助けにやってきて救出する場面、そしてフィナーレの合唱は第九番の合唱を思い起こすほどです。