ナンバープレートを通してのアメリカの州  その四十 メリーランド州–Old Line State

メリーランド州(Maryland)のナンバープレートです。州のニックネームであるOld Line State(憲法を署名した由緒ある州)とかFree State(自由を求める州)などが記されています。Old Line Stateとは合衆国最初の憲法を7番目に署名した州という意味です。州名の発音が心地良い響きもっています。

メリーランド州の歴史ですが、1649年に清教徒がプロビデンス(Providence)の名前で植民地を作ります。州の議事堂は木造で、合衆国最古の議事堂といわれます。メリーランド州はワシントンDCのすぐ北隣りにあり、ペンシルバニア州(Pennsylvania) やデラウエア州(Delaware)とも境をなしている大西洋岸の州です。州都はアナポリス(Annapolis)、最も大きな町はバルチモア(Baltimore)です。

Map of Maryland

州都アナポリスには海軍士官学校(海軍大学)(Naval Academy) があります。海の側にあるほれぼれするほど綺麗なキャンパスと街並です。ニューヨーク州のウェストポイント(Westpoint) にある陸軍士官学校(陸軍大学)と並び、合衆国の幹部将兵を育てるこの海軍士官学校は、1845年以来の歴史を有しています。1976年からは女性の入学も認められています。

Annapolis

メリーランド州の人々の一人当たりの平均収入は2007年から連続全米一となっています。これは、ワシントンD.C.に通う人々が多いこと、ハイテクの産業が多いことなどが理由となっています。350余りのバイオテクの企業が多いのも特徴です。そしてメリーランド大学(University of Maryland)が科学者や研究者などの専門家を輩出する中心となっています。農業が盛んなのがアメリカのどの州にも共通する特徴です。メリーランド州もそうです。キュウリ、スイカ、スイートコーン、トマト、マスクメロン、カボチャ、梨などが採れます。

アメリカ合衆国とニックネームの由来 その21 The Old Line State

18世紀初頭、スコットランドやアイルランド(Scotland and Ireland)から大挙して移民がメリーランド州(The State of Maryland)にやってきます。その理由は宗教上の迫害を逃れ、自由を求めてきたといわれます。メリーランドの州都はアナポリス(Annapolis) で海軍大学校(Naval Academy)があります。最大の都市はバルチモア(Baltimore)となっています。ワシントンD.C.の隣です。

多くの川がポトマック川(Potmac River)に合流し、チェサピーク湾(Chesapeake)に注いで肥沃な大地を形成しています。そのお陰で農業は州経済の重要部分となっています。キュウリ、スイカ、スイートコーン、トマト、マスクメロン、カボチャ、豆類など生鮮野菜を栽培しています。チェサピーク湾西岸の南部郡は温暖な気候でタバコの栽培地帯でもあります。

州のニックネームの由来です。独立戦争(Revolutionary War)の最中、大陸軍のメリーランド第一連隊(First Regiment)400名がニューヨーク州のロングアイランド戦(Battle of Long Island)で勇敢な戦いをし、イギリス軍の侵攻を食い止めたといわれます。この連隊はその後の戦いでも戦果ををあげ、後に総司令官であったワシントン(George Washington)が「Maryland Line(メリーランド軍)」に「Old Line」という名を与えたとあります。「The Old Line State」とは少々地味なニックネームです。