聖書の中の女性の生き方 その五 マリアの賛歌

pontius_pilate Pontius-Pilate 0カトリックであれプロテスタントであれ、最も見られる名前はマリア(Maria)とかメアリー(Mary)でしょう。Mariaという名前はラテン語から由来するといわれます。ギリシャ語ではMariam、ヘヴル語ではMiryamというように使われます。いずれもMariaの類似語です。イングランドでは12世紀以来、Maryの名が最も使われ、その最盛期は16世紀といわれます。

男性の名前でもMariaは大きな影響を与えます。例えば、Marioとか Marionという名前はMariaから由来します。ともあれ、今も最も命名される女性の名前がマリア、Mariaです。ついでに男性といえばヨハネ、Johnといえるでしょう。

Mariaの由来であるMariamとかMaraという言葉です。その意味は苦悩とか苦い水(bitter water)、つまり荒野の旅の果てにたどり着いた死海の苦い水、「Marah」ということだそうです。辛いこととは困難、悲しみ、試練といったことです。マリアもまたその後、幾多の試練に直面します。処女にして懐妊するという出来事、周りの人の目、そしてイエスを生むという重圧に耐えていきます。

イエスがベツレヘム(Bethlehem)で生まれたのはジュリアス・シーザー(Julius Caesar) の養子であった初代ローマ皇帝のアウグストゥス(Augustus)の治世でした。ユダヤの国はローマ帝国の属州であり、エルサレム(Jerusalem) の周辺はローマの総督であったポンティウス・ピラト(Pontius Pilatus)によって統治されていました。ガリラヤ (Galilee)地方は傀儡の王が治めていました。ローマ帝国の支配に対する苛立ちが広まり、民は圧政から解放されることを待ち望んでいたのです。ガリラヤはマリアが天使ガブリエル(Gabriel)から受胎告知を受けたところといわれます。

ルカによる福音書1章46節から50節は「マリヤの賛歌」ーマニフィカート」と呼ばれる有名な聖句で、「マニフィカート」はラテン語でMagnificatと記されます。マリヤの賛歌の冒頭にでてくる“My soul magnifies the Lord.“にある「magnifies」、讃える、崇める、誉むという言葉からきています。マリヤの賛歌は「マリアのカンティクム」 (Canticle of Mary) ともいわれます。Canticleとは賛美歌とか聖歌という意味です。

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