留学を考える その55 ユタ州–Greatest Snow on Earth

このブログでは、いつの日か機会を見つけて若い人に留学を勧めたいということを主張しています。人生にとってこうした経験は必ずやプラスになることを信じて疑いません。いろいろな人と出会い、文化と接し、異なる角度から物事を考える機会となります。もちろん大学での学びは将来の仕事につながります。

話題は戻ります。ユタ州(Utah)の州都、ソールトレイク・シティ(Salt Lake City)に近づきますと、地上は真っ白。その名の通り塩の大地が広がります。しかし、州の中央部には海抜三千メートルの山脈があり、北海道のような粉雪で深く、世界的に名高いスキーリゾートとなっています。ユタ州の西部は起伏が続いています。ですが大部分が不毛の砂漠となっています。岩だらけの風景の中にひときわ目立つのがモニュメント・バレー(Monument Valley)です。しばしば西部劇の映画などで登場しました。

ユタ州は「末日聖徒イエス・キリスト教会」、俗称モルモン教会(Mormon)の発祥の地といわれます。長老であったブリガム・ヤング(Brigham Young)とその開拓者集団は、1847年7月にイリノイ州から今のソルトレイク・バレー(Salt Valley)に定着して発展していきました。現在でもモルモン教徒が全州人口の約60%を占めているといわれています。敬けんで穏やかなモルモンの人々が育んできた風土の影響で、全米でも治安も良いことで知られています。ユタ州立大学(Utah State University)のあるローガン市(Logan)は小規模都市を含めて全米一位の治安のよい町といわれます。

ソールトレイク・シティでは、モルモン教会の合唱がお勧めです。この合唱団は「Mormon Tabernacle Choir」といいます。神の幕屋教会合唱団と訳しておきます。世界一流オーケストラとの数々の共演や世界各地での演奏会で知られています。リハーサルは毎週木曜日午後8時から開かれ、その後に聴衆からの質問のやり取りがあります。ユタ州立大学を訪ねたついでに、このリハーサルの日時を確認してから練習を聴きに出掛けました。オルガンも素晴らしいものです。練習を公開するのはいいですね

ユタ州のライセンスプレートには、「Greatest Snow on Earth」、「世界で最も素晴らしい雪」と印字されています。塩と雪の白さで観光客が魅了される州といえましょう。州の愛称は「蜜蜂の巣の州ーBeehive State」となっています。

高等教育機関ですが、宇宙工学などの研究で知られるユタ大学(University of Utah)、 農業工学分野で強い研究のユタ州立大学(Utah State University)、合衆国最大の私立大学の一つでモルモン教会立のブリガム・ヤング大学(Brigham Young University)、リベラルアーツ教育のウエストミンスター・カレッジ (Westminster College)などがあります。

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