文化を考える その20 それぞれの家族史 その12 心筋梗塞と食生活

心臓発作はアメリカでは年間100万人以上、日本では15万人以上が襲われるといわれる。遺伝の他、食生活の違いから肥満が多いのがアメリカである。人口の割合からしても日本のほうが発症率は低い。アメリカに行って驚くのは肥満の人が多いことではないか。子どもも例外でない。多くの教育委員会にはジャンクフード(junk food)といわれるハンバーガー(hamberger)などを安易に食べないよう指導しているところもある。

脂肪、カルシウム、蛋白質などが血管に付着、蓄積し動脈硬化などを引き起こす。血栓(crot)は血流をふさぎ、酸素が心臓に届きにくくなる。そして心筋の壊死(infarction)をもたらす。

心臓発作が起きる前兆はいくつかある。脈初の以上、胸痛、冷や汗や嘔吐、呼吸困難、倦怠感、などである。こうした状態は30分くらい続くといわれる。以上のような前兆なしに突然起きる心臓発作もある。これを”silent myocardial infarction”といわれる。長男の嫁の父親はこの種の発作だという。彼は私より若いが肥満だ。にも関わらず年間300回もゴルフをしている。私も何回かつきあわされた。山歩きも大変だが、ゴルフというのは意外と体力のいるスポーツだ、という印象である。

長男との会話による父親の術後の様態である。心筋梗塞の治療には8週間くらいかかるようである。治療後は心臓のポンプ力は低下するそうだ。なぜなら心筋は再生せず元通りにならないからである。

心筋梗塞はだれにでも起こりうる疾患といわれる。糖尿病の人に発生率は高いようだ。私も心臓内科の専門医であるホームドクターのところで毎年健康診断を受けている。心電図検査では、昔から不整脈の疑いが指摘されている。

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文化を考える その19 それぞれの家族史 その11 心筋梗塞

先日のことである。朝メールを開くと長男の嫁の父親が心臓発作(heart attack)で倒れ、救急車で搬送されたとあった。ニューハンプシャー州(New Hampshire)のハンプトン(Hampton)での出来事である。早速電話すると、時差の関係でまずはメールで知らせたとのことだった。応急措置をする間、三度も心拍が停止したようだ。

発作は家で起こり、すぐ病院に運ばれ処置が速かったので心臓は蘇生した。心筋梗塞(myocardial Infarction)によるものと診断され、致死的な不整脈(arrhythmia)である心房細動(fibrillation)が誘発されたようだ。

心臓発作の英語はheart attackであるが、心筋梗塞はmyocardial infarctionと呼ばれる。myoは筋肉、cardial は心臓、infarctionとは血流不足による心筋の梗塞とか壊死という意味である。血管に血栓(blood clot)ができて閉塞し、血流が途絶えたようである。

病院では、ステント(stent)の注入の手術が二度行われた。ステントととは、閉塞した冠動脈(coronary artery)の組織を広げる細長い網状の器具である。様々な病変にあうように長さや太さのものが使われる。カテーテル(catheter)によって挿入されるステントには小さなバルーンが取り付けられ、患部にくるとバルーンが開きステントも広がる。装着が終わるとバルーンは萎んでステントだけが残る。そしてカテーテルをとりだす。この手術はもうすでに10年以上前から使われているという。

幸い命はとりとめ、呼吸器がはずされ会話しサンドイッチをほうばるくらいに回復している。筆者も医学用語辞典をひきながら心筋梗塞の原因、前兆、症状、治療方法などを調べてはノートに筆記している。

h9991269_001ステントstent冠動脈とステント