アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その42 『ノルスク・ホストフェスト』とノースダコタ州

ノースダコタ(North Dakota)の州都はビスマーク市(Bismarck)です。市名はドイツ宰相オットー・フォン・ビスマルク(Otto von BIsmarck)にちなんでいます。人口最大の都市はファーゴ市(Fargo)となっています。ノースダコタの「ダコタ」という名前は、アメリカ・インディアンのダコタ族の「仲間」「友人」に由来しています。

1870年頃、ノルウェーから多くの移民が州北東隅、特にノースダコタのレッド川(Red River)近くに入植します。カナダからはアイスランド人が入ってきます。多くのノルウェー人が入り、家族で農場を営んでいきます。彼らはルーテル派の教会や学校を造り、この地域では他の民族よりも圧倒的に多くなりました。ノルウェー系住民はマイノット市(Minot)人口の3分の1に近く、州全体でも30.8%となっています。

Norsk Høstfestと衣装

ノースダコタ州は複数の作物の生産で全国一となっています。パスタ用に使われる小麦(wheat)は全米の58%、赤色春小麦は全米の48%、、各種コムギを合わせた量では全米の15%、、オオムギ(barley)は全米の36%、エンバク(Oat)は全米の17%、その他菜種油のキャノーラ(canola)、大豆、ヒマワリ、および亜麻は州の至る所で生産されています。オオムギはビールなどの醸造用や味噌の需要が多く、エンバクはオートミールとして食用になっています。

Fight of Vikings

州内に観光客を呼ぶ定例行事としては、マイノット市で開かれる「ノルスク・ホストフェスト」(Norsk Høstfest)があり、北アメリカでは最大のスカンジナヴィア系(Scandinavian)祭とされています。スカンジナビア地方からやってきた人々の文化や歴史を祝う集いです。デンマーク、アイスランド、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンからの移民の伝統を受け継いでいます。2023年は9月27日から30日まで開かれます。民族がこのように固まってコミュニティを形成し、文化や伝統を大切にするのはアメリカという国の一つの特徴といえましょう。

Scandinavian Folk Dance

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その41『ライト兄弟』とノースカロライナ州

イギリスから独立したアメリカ合衆国当初13州のうちの1つがノースカロライナ州(North Carolina)です。イングランド国王チャールズ2世(Charles II)が、1660年に王位に就いたときに、すでに定住していたイギリス人がの貴族集団や植民地領主にこの植民地を与えたといわれます。この新植民地「カロライナ」は国王チャールズ1世の栄誉を称えて名付けられたようです。南北戦争では南部連合側(Confederate)に最後に参入した州です。

Smoky Mountains

伝統や歴が交差するのが州都のラレイ(Raleigh)です。現在はシャーロット(Charlotte)やラレイ、ダーラム(Durham)、チャペルヒル(Chapel Hill)のリサーチ・トライアングル地区(Research Triangle)を中心として経済的に大躍進を示し、州人口も急速に伸びています。ノースカロライナ州は農業、金融サービス、及び産業で成長しています。この州の産業製品、主に織物、化学工業、電気機器、紙及び紙製品はアメリカ合衆国内でも有力な地位を占めてきました。タバコの生産も盛んで地元経済にとって活力を与え続けています。

大西洋の海岸からグレートスモーキー山脈(Great Smoky Mountains)まで広がる美しい自然の風景は他州から多くの観光客を惹き付けています。忘れてはならないのは、ノースカロライナ州といえば、ライト兄弟による初の動力飛行が行われた場所です。ライト兄弟メモリアル(Wright Brothers National Memorial)を記念する施設がキル・デビル・ヒルズ(Kill Devil Hills)にあります。

First Flight in NC

ノースカロライナ州のニックネームは「タールがついたかかとの州」(Tar Heel State)といいます。「Tar」とはタール、 「Heel」はかかとという単語です。ノースカロライナ州は松の木が豊富に獲れるところです。タールやテレピン油といったネバネバした液がでます。南北戦争の際、南軍兵士は北軍に対峙してかかとにタールが塗ってあるように、一歩も引くことがなかったという面白い挿話があります。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その40 『コロンビア大学』とニューヨーク

ニューヨーク州にはいろいろな顔があります。たとば上質のワインを製造していることもそうです。ワイン畑が五大湖、大西洋、フィンガー・レイクス(Finger Lakes)、ハドソン・リバー(Hudson River)といった水の近くに位置します。夏は涼しい風が吹き込み、冬は寒さや霜からの被害のリスクが緩和されているようです。ワイン生産量はカリフォルニア州、ワシントン州に続いて全米第三位です。州には328のワイナリーがあり、ほとんどは家族経営の小規模ワイナリーです。

タイムズスクエア(Times Square)の賑わいと輝くネオンに浸った後に鑑賞するブロードウェイの豪華なショーは、ニューヨーク市だからこそ味わえる素晴らしい体験ですセントラルパーク(Central Park)は、芝生、アーチ、彫像に彩られ、ランニングコースや遊び場も備える3南北4km、東西0.8kmの広さで、東京ドームでいえば73個にあたる都会のオアシスです。

New York University(NYU)

ニューヨーク州には、日本人に馴染みのある大学がいくつかあります。コロンビア大学(Columbia University)は、全米屈指の名門校でアイビーリーグの1校に数えられています。イギリス植民地時代の1754年にキングズ・カレッジ(King’s College)として創立され、全米で5番目に古い大学です。ノーベル賞受賞者数は、1901年以降の累計で2022年現在100名に達するというのですから、学術的な質の高さを容易に推し量ることができます。次ぎにコーネル大学(Cornell University)も全米屈指の名門校です。ニューヨーク州のイサカ(Ithaca)という静かな街にある超難関大学です。

Columbia University


ニューヨーク大学(New York University)は、ニューヨーク市マンハッタン区(Manhattan)にある全米有数の大規模な私立総合大学です。学部では2022年入学生の合格率は12.2% という超難関の大学といえましょう。

ジュリアード音楽院(Juilliard School)は、音楽部門、舞踊部門、演劇部門から成り立ち、学部生・大学院生を含めて約850名の学生が学んでいます。カリキュラムが優れており、世界で最も優秀な音楽大学の中の1つとされています。合格率は7.6%というこれまた超難関大学でもあります。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その39 『Empire State』とニューヨーク州

ニューヨーク州(New York)の歴史です。現在の「金融の聖地」、ウォール街を含むマンハッタン島(Manhattan)の一部は先住民族から購入され、1600年代にオランダ人によって開拓、植民地化されていきました。1625年にアムステルダム砦が造られ、オランダのアムステルダムをもじってニュー・アムステルダム(New Amsterdam)と名づけられました。やがてイギリス人が統治するようになってからは当時の国王の弟であるヨーク公の名をとって「ニューヨーク」になりました。州都はアルバニー(Albany)、そしてアメリカ最大の都市がニューヨークです。州の愛称は「帝国の州」(Empire State)となっています。

マンハッタンを含むニューヨーク市を離れると自然が広がり、約4,000にも及ぶ湖や150の州立公園、27の国立自然公園があります。広大な保護森林もあります。酪農も盛んです。州の中部から西部にかけてはアルゲイニー山脈(Allegheny Mountains)の台地が広がり、カナダと五大湖、そしてエリー湖(Lake Erie)からオンタリオ湖(Lake Ontario)に流れるナイアガラ川にある滝「世界の七不思議」の1つともいわれるナイアガラの滝(Niagara Falls)に接しています。滝の浸食スピードは年間3センチメートルといわれています。カナダのトロント(Tronto)から車で2時間のところにあり、私も一度ヘリコプターで15分間の滝の上空を楽しみました。

Metropolitan Museum

世界の誰もが知っている摩天楼と、ここをわが街と呼ぶ840 万の人々。ニューヨーク市は多様性と刺激に満ちた街です。テレビや映画でおなじみの名所から、まだあまり知られていないとっておきのスポットまで魅力は尽きません。ブロンクス(Bronx)、ブルックリン(Brooklyn)、マンハッタン、クイーンズ(Queens)、スタテンアイランド(Staten Island)の5区それぞれに独特のカラーがあり、各地区にもその場所ならではの個性があります。

金融の聖地ウォール街、国際連合本部ビルなど、世界の政治経済に重要な影響を与えるものから、自由の女神像、エンパイアステート・ビルディング、世界三大美術館の1つであるメトロポリタン美術館(Metropolitan Museum)や近代美術館、ブロードウェイ(Broadway)、タイムズスクエア(Time Square)、カーネギーホール(Carnegie Hall)など、世界的に有名な観光名所を並べたらきりがありません。特にセントラルパーク(Central Park)にほど近いメトロポリタン美術館は、世界五大美術館の1つです。300万点を超える収蔵品があり、エジプト、ギリシャ、ローマ、ヨーロッパ、アジアなど世界中から集まった非常に貴重な芸術品や絵画などが展示されています。また、エジプトの神殿、中国の陶磁器、ギリシャの彫刻、ヨーロッパの絵画などの数えきれない程の重要な美術品も置かれています。

Central Park

19世紀後半から60年余りの間にヨーロッパからの移民が必ず上陸したのがエリス島(Ellis Island)です。この島からアメリカへ入国します。移民たちによって『希望の島』(Island of Hope)または『嘆きの島』(Island of Tears)と呼ばれてきました。約1200万人から1700万人にのぼる移民がエリス島を通過し、アメリカ人の5人に2人がエリス島を通ってきた移民を祖先に持つと言われています。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その38 『Land of Enchantment』とニューメキシコ州

ニューメキシコ州(New Mexico)は、美しい景観から『魅惑の土地』(Land of Enchantment)という愛称で呼ばれています。先住するインディアン部族は、「プエブロ族」(Pueblo) のような定住農耕民と「アパッチ族」(Apache)のような移動狩猟民とが混在しています。プエブロはトウモロコシの栽培を中心とした定住農耕生活を代々営んでいます。工芸品に秀でた文化を持ち、陶芸品や銀加工、インディアン宝石などは観光客に人気が高いです。

Adobe

州都はサンタフェ(Santa Fe)でスペイン語で「聖なる信仰」という意味です。「アメリカの宝石」と呼ばれ、歴史的な街並みや建築物を残し、独特の食文化を持つ観光都市として賑わっています。また、同市は芸術家が多く住み、美術品にあふれ、音楽祭や工芸祭が開かれ芸術の町としても知られています。サンタフェはやその周辺は自然景観や動植物などの自然美に富んでいることから、多くの芸術家を惹きつけてきました。

サンタフェには、ウィスコンシン州出身のジョージア・オキーフ(Georgia O’Keeffe)や協働したアーティスト、関連するテーマの作品を展示するジョージア・オキーフ美術館(Georgia O’Keeffe Museum)があります。オキーフは70年にも及ぶ長い画歴のなかで、ほとんど風景、花、そして動物の骨だけをテーマとして描き続けた独特の画家です。なかでも画面いっぱいに拡大して花の絵を描いた作品群や牛の頭蓋骨に威厳を込めて描いた作品群が、オキーフの名を一躍有名にしたことはつとに知られています。

Georgia OKeeffe

学会発表のため、私はニューメキシコを訪れたことがあります。最大の人口を抱える都市はアルバカーキ(Albuquerque)にはスペイン文化を色濃く残すオールドタウンが観光客を招き、一帯には多くの文化施設やカフェ、土産物店が軒を並べる近郊にはアメリカン・インディアンのアドビ(Adobe)呼ばれる日干しレンガによる積層集落が点在しています。アルバカーキはマイクロソフト(Microsoft) の創業者ビル・ゲイツ(Bill Gates) がBASICのインタープリタ(Interpreter)を開発し、はじめてのパソコンと言われるアルテア(Altair)用に移植したことでも知られています。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その37 『Garden State』とニュージャージ州

ニュージャージー州(New Jersey)は、ニューヨークとフィラデルフィア(Philadelphia)からほど近い距離にあることは知られています。州の北東はハドソン川(Hudson River)を境としてニューヨーク州に接しています。州都はトレントン(Trenton)で、最大の都市はニューアーク(Newark)です。

Ellis Island

ジャージーショア(Jersey Shore)には砂浜と静かな街が連なっていますが、賑やかなアトランティックシティ(Atlantic City)もあります。ニュージャージー州は「庭園の州」(Garden State)という愛称で知られています。世界でもトップレベルで超難関のプリンストン大学(Princeton University)もここにあります。でもちろんアイビーリーグ」(Ivy League) に属しています。ジョージ・ワシントン(George Washington)が率いる独立戦争の本部があったモリスタウン国立歴史公園(Morristown National Historical Park)で建国の歴史を学ぶことができます。ニューヨークからほど近くにあるメドウランズ地区(Meadowlands District)には、265 種類以上の野鳥が生息し,人々の憩いの場所となっています。

Thomas Edison

発明家トマス・エジソン(Thomas Edison)はニュージャージー州で働きながら発明し、産業革命期の重要人物であり、蓄音器、白熱電球[3]、活動写真など1,093の特許を取得します。現在のゼネラル・エレクトリック:GE)の会社を設立した人物です。エジソンは柔軟な思考の持ち主だったようです。「天才は1%のひらめきと99%の努力」(Genius is one percent inspiration, 99 percent perspiration.)とエジソンは語ったといわれますが、1%のひらめきがないと何も生まれないという意味にもとれます。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その36 『Live Free or Die』とニューハンプシャー州

ニューハンプシャー州(New Hampshire)は、アメリカ北東部のニューイングランド地域に位置します。面積としては小さい州ですが、河川峡谷や北東部で最も高いワシントン山(Mt. Washington) など多様な地形により、自然のバラエティに富んだ州です。合衆国独立当時の13州の1つで、州のモットーは「自由に生きる、然らずんば死を」(Live Free or Die)」であり、州の標章や自動車のナンバープレートにも表示されています。史跡もあちこちに残っています。今日も独立と自治の精神が強い州として知られています。

Dartmouth College


この州は、合衆国大統領の予備選挙が最初に行われる州で、州での投票結果は大統領選の結果を占うものとして大きく報道されます。そのため、大統領選挙のある年やその前年は、報道番組はニューハンプシャー州の話題でもちきりになります。州都のコンコード(Concord)の人口は5万人に満たず、最大都市のマンチェスター(Manchester)でも10万人ほどです。ニューハンプシャー州の経済を支えているのは観光業、そして乳製品、リンゴなどの農業、コンピュータ製品などの電気機器などとさまざまです。森林資源を利用した木材・家具・紙等、皮革、繊維といった産業も盛んです。ニューハンプシャー州はアメリカで唯一、所得税と消費税がない州です。これが観光業が盛んな理由の1つにもなっています。

University of New Hampshire

代表する大学といえば、まず挙げられるのが1769年創立のダートマス大学(Dartmouth College)です。「アイビーリーグ」(Ivy League) に名を連ね、アメリカ屈指の名門大学です。ダートマス大学は、学士課程の教養学部に加え、医学・工学・経済といった分野のみならず、18分野もの文系・理系の大学院課程を有しています。従ってアメリカでは総合大学(university)なのですが、9つあるアメリカ独立戦争以前に創立された「コロニアル・カレッジ」(Colonial College)の1つであるという伝統を守っています。莫大な基金を所有しており全米でも最も裕福な大学の1つといわれます。

ニューハンプシャー州にあるポーツマス (Portsmouth)の隣街に長男の嫁の親が住んでいたので数回訪ねました。ポーツマスは、合衆国大統領セオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt)の仲介により、1905年9月5日にポーツマス条約が調印された港街です。日露講和条約とも称されています。条約締結の交渉資料や写真は、市内の図書館で展示されています。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その35 『Silver State』とネヴァダ州

ネヴァダ州(Nevada)はアメリカ本土で最も山がちな州です。アウトドアがお勧めです。レッド・ロック・キャニオン国立保護区(Red Rock Canyon National Conservation Area)などが知られています。州の愛称は「銀の州」(Silver State)となっています。

Red Rock Canyon

州名は近くにあるシエラネバダ山脈(Sierra Nevada)から採られています。シエラネバダとは「雪に覆われた山脈」を意味するスペイン語です。最大都市はラスベガス市(Las Vegas)で、世界有数のカジノ街として名高い所です。ラスベガス1820年代後半にソルトレイクシティ(Salt Lake City)からカリフォルニアを目指すモルモン教徒によって発見されました。ネヴァダ砂漠の中にあってこの付近は窪んだ地形となっています。ベガとはスペイン語で「肥沃な土地」を意味する女性名詞で、ベガスはその複数形です。これに女性定冠詞を付けてラスベガスとなっています。

Valley of Fire

アメリカ最大の山岳湖であるタホ湖(Lake Tahoe)を過ぎると、シエラネバダ山脈のふもとにある州都のカーソンシティ(Carson City)があります。昔地理で学んだのがフーバーダム(Hoover Dam)です。このダムは1936年に造られた多目的ダムで第32代アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルト(Franklin D. Roosevelt)によるニューディール(New Deal)政策の一環失業者対策や景気回復を目論んだ公共事業といわれます。ダム湖はミード湖(Lake Mead)と呼ばれ、アメリカ最大の規模であり、型式は重力式アーチダムで堤高は221.3メートルとなっています。ダムの完成により、広大な乾燥地で灌漑農業を行うことが可能となりました。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その34 『Cornhusker State』とネブラスカ州

ネブラスカ(Nebraska)はいろいろな思い出があります。 ネブラスカ大学の友人を訪ねたときのことです。デトロイト国際空港の入国審査場で審査官が家内におきまりの「どこへ行くのか?」と尋ねます。家内は「ネブラスカへ、、、」審査官「ネブラスカでなにをするのか?」、家内「観光です」、審査官は首を傾げて「ネブラスカへ観光へ行く日本人は初めてだ、、」というのです。どうも審査官はネブラスカは田舎か僻地だと思っていたらしいのです。

Corn Husker

州の東側には広大な草原、西側には壮大な崖や峰、東西間には砂丘など、どこへ行っても素晴らしい景色を堪能できます。ロデオ発祥の地であり、開拓者時代のランドマークがあり、西部開拓時代に入植者たちが通った歴史的な脇道が交差する州です。州都はリンカーン(Lincoln)で、最大の都市は州の東端にあるオマハ市(Omaha)です。広大な平原は、トウモロコシ畑が広がっています。州の愛称はコーンハスカー(トウモロコシの皮をむく人)『Cornhusker State』となっています。

Coach Tom Osborn

リンカーンにあるネブラスカ大学(University of Nebraska-Lincoln)にある自然史博物館(University of Nebraska, Morrill Hall) は恐竜の化石や開拓時代の道具、ネブラスカのインディアンの生活などを紹介するところで必見です。この博物館は、主に子ども達が社会見学で学べるような設備を用意しています。

アメリカ合衆国の州を愛称から巡る その33 『Big Sky Country』とモンタナ州

私はこの州を訪ねたことがありません。モンタナ州(Montana)といえば、マイケル(マイク)・マンスフィールド(Michael Mansfield)というモンタナ州選出の上院議員が忘れられません。1961年から1977年までの16年間は多数党であった民主党の院内総務(Senate Majority Leader)として活躍しました。この16年という任期はアメリカ史上最長です。また知日派としても知られ、1977年から1989年までの長期にわたって駐日大使を務めました。

Mike Mansfield

「モンタナ」という州名はスペイン語で山、あるいは山の国を意味する「Montana」に由来します。州都はヘレナ市(Helena)は、19世紀後半のゴールドラッシュによって人が集まってできた町です。モンタナ州北にグレイシャー国立公園(Glacier National Park)、南にイエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)という2 つの国立公園があります。この 2 つの公園の間に無限とも思われる大自然の驚異、すなわち、55の州立公園、15の自然保護区、多数の国有林や州有林が広がっており、モンタナ州は冒険と発見にあふれる驚くべきフロンティアとなっています。州の愛称は、「 蒼空の州」(Big Sky Country)で、自然溢れる州に誠に相応しい名です。

Big Sky Country

州の人口動態です。全体ではドイツ系の祖先を持つ人々が最も多く、次いでアイルランド系が第2位、イングランド系が第3位になっています。スカンディナヴィア系は北部と東部の平原地帯で農業が主体となっている所に多く居住しています。近隣のノースダコタ州やミネソタ州と同じような状態です。

州内には、ネイティブアメリカン(インディアン)の居留地(Indian Reservation) が7つあります。この居留地には言語による分類で20以上の部族が住んでいるといわれます。合衆国の他州よりもインディアン人口が多く構成比が高くなっています。