心に残る名曲 その百三 サラサーテ その8 「ツィゴイネルワイゼン」

スペイン生まれのヴァイオリニストでもあったサラサーテ(Pablo Martín de Sarasate)が作曲したものです。「ツィゴイネルワイゼン(Zigeunerweisen)」は非常に知られた管弦楽伴奏付きのヴァイオリン独奏曲です。別名は「Gypsy Airs」とも呼ばれています。ツィゴイネル(Zigeuner)がドイツ語で「ジプシー」、 ワイゼン(Weisen)は 「歌とか旋律」という意味です。

Pablo de Sarasate (1844-1908), violonist and Spanish composer. RV-338439

 スペインの民謡や舞曲の要素を盛り込む曲風で、国民楽派の音楽家と呼ばれるのがサラサーテです。その代表的な作品がロマ(Roma) 、別称ジプシー(gypsy) 民謡による「ツィゴイネルワイゼン」です。作曲家としてのサラサーテの作品は、ほとんどヴァイオリンと管弦楽もしくはピアノのための作品です。

サラサーテは、8歳のときに初めて公演し、10歳のときにスペイン女王イサベル2世(Isabel II) の前で演奏を披露したといわれます。その後パリ音楽院で学び、13歳のときヴァイオリン科の一等賞を得ます。1860年代ごろから演奏家としての活動を始め、やがて知己となったサン=サーンス(Charles Camille Saint-Saens)と演奏旅行をします。サン=サーンスはサラサーテに「序奏とロンド・カプリチオーソ」を献呈しています。サラサーテはまた、ラロ(Victor Antoine Édouard Lalo)の「スペイン交響曲」、ブルッフ(Max Christian Friedrich Bruch)の「ヴァイオリン協奏曲第2番」、「スコットランド幻想曲」の初演者であり献呈先でもあります。サラサーテの華麗な名人芸は、ブラームス(Johannes Brahms)やチャイコフスキー(Pyotr Tchaikovsky)の作曲活動に影響を与えたといわれます。