心に残る名曲 その八十七 「ロザムンデ間奏曲」第三番

「キプロスの女王ロザムンデ(Rosamunde, Queen of Cyprus)」は11曲からなる劇です。その中に「間奏曲第3番変ロ長調」があります。この間奏曲はたったの3分ほどの曲です。さらっとした曲なのですが、静かで癒されるような美しい小品です。アンダンティーノ(Andantino)というアンダンテ(Andante)よりもやや速めに奏でられる印象的なヴァイオリンの主旋律は親しまれています。

 間奏曲の構成はきちんとしたロンド形式(ABACA)です。最初のAの部分は変ロ長調で始まります。シューベルトはこのメロディーがよほど好きだったらしく、最晩年のピアノ独奏曲『4つの即興曲』第3曲にも用いられているほどです。Aの部分は、四拍子で4小節づつ16小節で終わります。

次はト短調のBに移ります。少し変わった調子ですがこれもありでしょう。最後にニ短調に転調するところはより格調が高くなります。この部分は木管楽器の掛け合いが見事です。Bの後半でオーボエ(oboe)とクラリネット(clarinet)が互いに対話するように競演します。こうした演奏は云うことがないほど聞き惚れます。シューベルトの作品には、オーボエとクラリネットがしばしば登場するような気がします。そしてAの主旋律に戻って終曲となります。

 

 

 

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