旅のエピソード その11 「ボディは部厚く」

アメリカのジョージア州(Georgia) に2か月生活したことがあります。ローターリークラブ(Rotary International) からの奨学生としてそこで英語の研修を受けたときです。マスターズ・ゴルフコース(Masters Golf)のあるオーガスタ(Augusta)の東、車で1時間のところにある小さな街ステイトボロ(Stateboro)です。

1978年の7月と8月。家族との始めてのアメリカ生活です。この街にきて驚いたの、富める人と貧しい人が住み分けしていることでした。車で走ると街のたたずまいや雰囲気がはっきり違うのがわかります。富裕層と貧困層、白人と黒人の対照がはっきりしています。

日本車はほとんど目にしない時代でした。日本の製品は「安かろう、悪かろう」という言葉が流布する頃です。走っていた車のほとんどは大型のセダンです。かつて日本で働いていた宣教師から譲ってもらったGMの車はシボレーシェベル, マリブ(Chevrolet Chevelle Malibu) というのでした。ボディは部厚く、押してもボコボコしないのです。こうした車は当時「タンク」と呼ばれていました。燃費などは話題視されないほどガソリンが安い頃でした。ボンネットを開けると地面が見えるほどエンジン部分がすかすかしているのです。ですから、自分で部品交換などメインテナンスができるのです。「Do It Yourself -DIY」(自分のことは自分でやる)というフレーズを知ったのもこの頃です。

音楽の楽しみ 合唱曲の数々 その45 「St. Olaf Choir」

03d2b0c8ba4f74a2f3f437f5d0338bd6 Christmas-Norway_Shop 8a62f5-20141204-saint-olaf-choirミネソタ (Minnesota) の州都セントポール (St. Paul)から南60キロの所に人口2万人のノースフィールド (Northfield)という街があります。そこにあるのがセント・オラフ・カレッジ (St. Olaf College) です。学生は約3,000名で全米のリベラル・アーツ・カレッジの中で上位50位前後に位置する全寮制の単科大学です。この大学の聖歌隊、「St. Olaf Choir」は全米で知られるア・カペラ合唱団です。

セント・オラフ・カレッジの創立は1874年。ノルウェー (Norway) から移民した人々が造った大学です。アメリカ福音ルーテル教会 (Evangelical Lutheran Church in America) が運営の母体となっています。オラフという名称は、ノルウェーの国王の名前に由来しています。初代の学長は、ベルントムス( Rev. Bernt J. Muus) というルーテル教会の牧師です。

1800年代、ミネソタやウィスコンシンなど中西部(Midwest) に多くのスカンジナビア系 (Scandinavia)の人々が移民としてやってきて開拓したところです。酪農、農業などに適した気候や風土に似ているからです。スカンジナビアとは、今のスウェーデン (Sweden)、ノルウェー、デンマーク (Denmark)、フィンランド (Finland)などの国々を指します。

本題の「St. Olaf Choir」の紹介です。聖歌隊が組織されたのは1912年ですから100年以上の歴史があります。最初の指揮者はノルウェー生まれのFredrik M. Christiansenという人で編曲家でもありました。以降、30年間にわたり聖歌隊を指揮しながらセント・オラフ・バンド (St. Olaf Band)も創立します。聖歌隊は、海外での演奏活動も活発です。ノルウェー、フランス、韓国、ニュージーランド、オーストラリアなどを訪問して絶賛を浴びています。全米の主要な都市での演奏会も好評をえています。

12月に開かれる「St. Olaf Christmas Festival」は、礼拝儀式において音楽を重視する伝統を受け継ぐ集いとなっています。

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